テレビや新聞、雑誌など、さまざまなメディアで人生相談の連載をしている美輪明宏さん。時に厳しく、時に優しく、愛溢れるアドバイスで悩める人々の心を救ってきた。
このたび、1998年から2000年にかけて女性誌「VoCE」で連載され、書籍化された著書、『天声美語』(講談社)が新装版として蘇った。
装丁は若い女性に大人気のイラストレーター・八館ななこさんが手掛けている。
「美輪さんの言葉に何度も救われました」と語るのはタレントのファーストサマーウイカさん。本書には、愛、人生、恋、思いやり、個性、人間関係、美意識、ファッション、平和といった、昔も今も皆が悩んできた事柄について、愛と救済の言葉が綴られている。
ウィットに富んだ文章、数々の文化人との華やかな交流エピソードから、今こそ聴きたい美輪さんセレクトの「クラシックリスト」まで、「美しいものを観て、聴いて、読んで心を豊かに」という美輪さんの教えが詰まっている。さらに、新装版では、「令和の人生相談」も加筆収録されている。
三輪さんは直筆で(文字まで麗しい!)、以下のようにコメントを寄せている。
「こんな世の中を生き抜く武器は、愛の言葉しかありません。
この世のすべての問題を解く鍵は愛です。
愛があれば戦争なんか起こりません」
短い文章の中に3度も「愛」という文字が書かれている。20年前も今も、必要なのは「愛」なのだという美輪さんの強い思いが伝わってくる。
麗しい声と言葉はまさに「天声美語」。今なお通じる愛情深いメッセージにはハッとさせられることが多い。先行き不透明な世の中で生きづらさを抱えている人、人生経験豊富な美輪さんに背中を押してもらいたい人は、ぜひご一読いただきたい。
■美輪明宏さんプロフィール
長崎に生まれ、小学校の頃から声楽を習い16歳でプロの歌手としてデビューし、1957年「メケメケ」、1966年「ヨイトマケの唄」が大ヒット。ファッション革命と美貌で衝撃を与える。
俳優としては、寺山修司の「演劇実験室◎天井棧敷」の「青森県のせむし男」「毛皮のマリー」、三島由紀夫に熱望された「黒蜥蜴」をはじめ、ジャン・コクトー作「双頭の鷲」、デュマ・フィス原作「椿姫」、エディット・ピアフの生涯を描いた「愛の讃歌」など数々の当たり役を持つ。
作家としても、衝撃の自伝『紫の履歴書』(水書房)をはじめ、『人生ノート』(パルコ出版)など数多くのベストセラーがあり、テレビや映画も、宮崎駿監督によるアニメーション映画「もののけ姫」「ハウルの動く城」への声優としての参加、「ありえへん∞世界」(テレビ東京系)にもレギュラー出演中など、枚挙にいとまがない。2012年から四年連続の出場となったNHK「紅白歌合戦」では、「ヨイトマケの唄」や日本語バージョンの「愛の讃歌」で大晦日のお茶の間を圧倒した。
2018年秋には東京都より多方面での功績をたたえられ、平成三十年度「名誉都民」の称号を贈られた。
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