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大河ドラマ「青天を衝け」のお供にしたい、渋沢栄一の伝記ムック

渋沢栄一のすべて

 大河ドラマ第60作「青天を衝け」が放送開始から一か月を迎えた。第一話から観ている人はもちろん、これから観ようという人も、ぜひチェックしてほしい「大河のお供」が発売された。

 本誌『大河ドラマ 青天を衝け 渋沢栄一のすべて』(TJ MOOK)は、「青天を衝け」の副読本としても読める、渋沢栄一の伝記ムック。吉沢亮さんのスペシャルインタビュー、ドラマの見どころ、栄一の生涯を丹念に追った読み物や史料など、「青天を衝け」の世界がこの一冊にぎっしり詰まっている。

「青空をつきさす勢い」

 主人公・渋沢栄一(1840―1931)は、約500の企業を育てると同時に約600の社会公共事業に関わり、「日本資本主義の父」と呼ばれる。晩年は民間外交にも力を注ぎ、ノーベル平和賞の候補に2度選ばれた人物。

 タイトルの「青天を衝け」は、若き日の栄一が詠んだ漢詩の一節が由来になっているという。

 「『青空をつきさす勢いで肘をまくって登り、白雲をつきぬける気力で手に唾して進む』という意味で、(中略)逆境にさらされながらも、負けることなく突き進んで近代日本経済の礎を築いた栄一の人生と重なる」

 時は幕末。ドラマの序盤では、百姓の生まれの栄一が尊王攘夷の思想に傾き、国を変えようと行動していく流れが描かれている。

 昨日(3月14日)放送された「第5回 栄一、揺れる」では、吉沢亮さん演じる栄一が、いとこの尾高惇忠(田辺誠一さん)に薦められた本で、清がアヘン戦争で英国にいかに敗れたかを知り、開国した日本の未来を危惧する様子が描かれた。そんな中、姉のなか(村川絵梨さん)は自身の縁談を"相手の家に憑き物がいる"という迷信的な理由で伯父たちから反対され、ふさぎ込んでしまう。一方、幕府の方針をなおも受け入れられない徳川斉昭(竹中直人さん)は暴走。老中・阿部正弘(大谷亮平さん)と斉昭の側近・藤田東湖(渡辺いっけいさん)は斉昭を必死にいさめる。そんなとき、大地震が江戸を襲う――というものだった。

■目次

フォトギャラリー
スペシャルインタビュー
渋沢栄一役 吉沢亮/チーフ演出 黒崎博
序盤のあらすじ
人物相関図
渋沢栄一ゆかりの地
第一章 渋沢栄一とその時代
深谷/攘夷/一橋家出仕/パリ/大蔵省/官から民へ
第二章 渋沢栄一の人生・経営哲学
論語/道徳経済合一説/士魂商才/金銭/大志/公益/官尊民卑の打破/合本組織/企業家の心得/成功/信用/コミュニケーション力/柔軟な思考/発信力/社会福祉/国家観/次世代
第三章 渋沢栄一が関わった企業・団体
第一国立銀行/王子製紙/清水組/日本鉄道/帝国ホテル/磐城炭礦/大日本麦酒/大阪紡績/東京海上保険/澁澤倉庫/日本郵船/東京瓦斯/帝国劇場/東京石川島造船所/官営富岡製糸場/東京商業学校/東京女学館・日本女子大学校/埼玉学生誘掖会/東京養育院/日本結核予防協会/聖路加病院/東京株式取引所/東京商業会議所/商業会議所聯合会
第四章 人間・渋沢栄一の魅力
家族/日常/飛鳥山/人的ネットワーク/国際交流/葬儀

栄一の「すごくカッコいい」ところ

 ここでは、スペシャルインタビューの一部を紹介しよう。

 百姓の家に生まれ、「大人や権力に物怖じしないやんちゃ坊主」に育ち、やがて「日本資本主義の父」と呼ばれるまでになる栄一。しかし、その生涯は二転三転、逆境続きだったという。栄一を演じる吉沢亮さんに、見どころや意気込みを聞く。

――まだ何者でもない少年栄一と、のちの大実業家・渋沢栄一、その中で変わらないものとは?

吉沢「栄一は村で農業や商売に携わっているときも、自分を含め、周りがより良く潤うようにするにはどうしたらよいか、といつも考えています。(中略)そのフィールドが村から幕府へ、やがて日本全体へとどんどん広がっていくだけで、考え方は小さい頃から大人になっても一緒なのだなと。そこがすごくカッコいい」

 幕末から明治へ。激動の時代、荒波に揉まれるように次々と立場を変えていった栄一。チーフ演出の黒崎博さんに、栄一の魅力をどのようにリアルに見出し、描くのか、その醍醐味を聞く。

――渋沢栄一は、これまでドラマの主人公としてはそれほど取り上げられておらず、イメージが掴みにくいように思います。撮影にあたって考えているアプローチは?

黒崎「確かに誰もが知っているヒーローではありませんが、だからこそそれを大事にしたいと思っています。(中略)本当に一人の日本人であり、庶民です。だからこそ、その時代を生きた一市民として、精一杯生き、日本のことをどのように考えていたのか、その目線を大事にしたいと考えています」

 コロナ禍により、2月放送開始という異例の幕開けとなった。さぞや大変な苦労をしていることだろうと想像するが、撮影現場の空気感が伝わってくるこんなエピソードも。

黒崎「コロナ禍にあって、役者さんも本番ギリギリまでマスクを着けたり、スタッフも消毒を繰り返したりしてやっています。(中略)これまで当たり前と感じていたことに、アンテナが敏感に反応します。そういう意味では、スタッフも演者もいつも以上に感度が上がっていると思います」

 視聴率は好調を維持しているようだ。2024年度に新しい一万円札の顔となる渋沢栄一とは、どんな人物なのか。注目の若手俳優・吉沢亮さん、ブルーリボン主演男優賞を受賞した草なぎ剛さんなど、魅力的なキャストがどんな演技を見せてくれるのか――。

 視聴者の関心を集める理由はいくつもある。せっかくなら、本誌をお供に、とことん「青天を衝け」の世界に浸りたい。

  • 書名 渋沢栄一のすべて
  • サブタイトル大河ドラマ 青天を衝け
  • 出版社名宝島社
  • 出版年月日2021年2月28日
  • 定価本体1000円+税
  • 判型・ページ数A4判・144ページ
  • ISBN9784299012050

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