例年より短い夏休み。宿題の定番である自由研究も、効率的にさくっと終わらせたいというのが子どもたち......いや、それを手伝うことになる親の本音だろう。
そんな夏休みの自由研究にぴったりなのが、「自由研究おたすけキットシリーズ」の新刊『二酸化炭素を調べよう』(学研プラス)である。
地球温暖化のニュースなどで身近に感じることも多い「二酸化炭素(CO2)」。そもそもどのような気体で、どこから発生するのか......正確に説明できるだろうか。
キットに付属している「二酸化炭素検出薬」は、簡単に空気中の二酸化炭素の有無が確認できる薬品だ。二酸化炭素と反応すると色が消えるので、試験紙を調べたいものに近づけるだけでいい。また、二酸化炭素の量が多いほど色は早く消える。いろいろな場所の二酸化炭素量を比べることが可能だ。
このキットでできる主な実験は、3種類。まずは、身の回りにあるものの中から、二酸化炭素を発生させるものを探す実験。さらに、二酸化炭素が多い場所を調べる実験。生命活動によっても二酸化炭素は発生するので、人がたくさん集まる、いわゆる「三密」空間は二酸化炭素濃度が高くなる。
そして、植物が二酸化炭素を吸収するか調べる実験もできる。光合成によって植物が二酸化炭素を吸収することは小学校で習うが、キットを使って実際に確かめることで、二酸化炭素を減らすには植物の存在が重要だと実感できる。
オールカラー16ページのガイドブック付きだ。実験のやり方だけでなく、地球温暖化の仕組みとその原因、気候変動がもたらす深刻な影響などを、豊富なイラストでわかりやすく解説している。
子どもと一緒に実験をすることで、ひとりひとりができる地球温暖化対策について、家庭で話すきっかけにもなりそうだ。
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