数年前のブームによって人気に火が付き、今では定番食材のひとつとなったパクチー。スーパーで売られていることも珍しくなくなり、家庭料理で使われることも多くなった。NHK出版より発売されている『NHK まる得マガジンプチ もっともっと ふだんづかい パクチーまるごとレシピ』では、さらに家庭でパクチーを味わうためのレシピを紹介している。
本書には、家庭で作ることができるパクチーレシピが多数収録されているほか、パクチーにもっと詳しくなれるミニコラムやQ&Aを掲載。パクチー料理のレパートリーが広がるだけではなく、パクチー自体にも詳しくなることができる。
パクチーは捨てるところがないといわれるほどの食材だ。葉、茎から根っこ、種まですべて食べることができる。なかでも、根っこは、火を通すとホクホクとした食感と甘さが生まれるので、パクチー好きのなかでも人気が高い。本書には、根っこを使ったかき揚げそばや花椒フライといったレシピや、茎を活かしたレシピなども収録されている。
また、パクチーはあの独特な香りから他の食材と相性が悪いと思われがちだが、実はそうではないのだという。一見するとミスマッチに見える食材でも、美味しくマッチするそうだ。本書では、「納豆カリカリパクチー」や「パクチークリームミートボール」などの一風変わったレシピも紹介している。
パクチーを使った万能ソースとつくりおき調味料のレシピも収録。ねぎやみょうがなどの香味野菜とパクチーを合わせた和風ソースやコクのあるピーナツソース、パクチーしょうゆなど、パクチーの香りをいかした調味料のレシピも紹介されている。とくに、パクチーしょうゆは、冷ややっこや刺身、炒め物の味つけにと、幅広い料理に使うことができる便利な調味料だ。
さらに、巻末にはパクチーを新鮮なまま保存するコツやパクチーの歴史、素朴な疑問に答えるQ&Aなどコラムも充実。初心者でもできるパクチーの栽培方法なども、丁寧に説明されている。
パクチーが好きな人はもちろん、そうでない人も思わずパクチー料理を作ってみたくなる一冊だ。
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