読むべき本、見逃していない?

ステイホーム! 「英語落語」で自分磨き ~カナダ出身の落語家・桂三輝に聞く~(第1回)

 ステイホームを意識した生活スタイルに切り替えて数ヶ月。おうち時間を活かして「ついに○○をはじめた!」など、コツコツと自分磨きに励んでいる人も多いだろう。そこでおすすめしたいのが、ホンモノの英語と落語を思いきり楽しみながら学習できる「英語落語」。この機会に、自分磨きの一環として「英語落語」の世界を体験してみてはいかがだろうか?

 本書『桂三輝の英語落語』(アルク)は、聴いて楽しい、読んで楽しい、難易度も高くなく、オーセンティックな生の英語を堪能することができる一冊。なかなか出合うことのできない学習教材だ。

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写真は、本書『桂三輝の英語落語』(アルク)の表紙。

 カナダ出身の落語家・桂三輝(サンシャイン)さんは、史上初となる英語ネイティブのプロ噺家。「伝統をリスペクトし、受け継ぐことを決めた外国人」としてACジャパンのCMに出演し、注目されている。

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写真は、カナダ出身の落語家・桂三輝さん。

 昨年ニューヨークに活動拠点を移し、ブロードウェイで「英語落語」のロングラン公演を開始。また、英語とフランス語によるワールドツアーを展開し、5年で五大陸15カ国を制覇するなど、世界に向けて日本の伝統文化を発信している。しかし、新型コロナウイルスの影響で公演は中止に。

 そこで今回、一時帰国中の三輝さんへのリモートインタビューの機会を得た。落語に惚れ込んだ理由から英語学習のコツまで、楽しく、溌溂と語ってくれた。落語や語学習得に対する三輝さんの意欲的な姿勢から学ぶことは多い。次々に飛び出す日本語と、日本に対する想いの深さに、三輝さんがカナダ出身の落語家であることを忘れそうになった。

 桂三輝さんについて、3回にわたってお届けしていく。第1回は、本書『桂三輝の英語落語』を紹介。インタビューの模様は第2回(落語は私のために作られたんじゃないか!)第3回(落語は国境も言葉も越えられる)をお楽しみに。

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写真は、BOOKウォッチ編集部のリモートインタビューに応える桂三輝さん。

■そもそも落語とは?

 噺の最後に「オチ」がつくのが特徴。身振りと手振りのみで噺を進め、一人何役も演じる。衣装や舞台装置などを極力使わず、演者の技巧と聴き手の想像力で噺の世界が広がっていく、とてもシンプルで身近な芸能。(公益社団法人落語芸術協会公式サイトより)

■どうして「英語落語」なの?

 本書によると、英語の上達が速い人に共通する特徴は2つある。

1 あれこれ悩まず、行動を起こしている(勉強を始めている)
2 英語の勉強を楽しんでいる

 どの学習法が自分に向いているんだろう......などと悩んでいる時間があるなら、これと決めて勉強をスタートする。途中で問題があれば軌道修正する。そして一旦始めたら、その勉強を楽しむ。「楽しい→続く→上達する→さらに楽しい」という好循環に乗れたらしめたもの、としている。

 しかし、楽しめと言われても、学校の英語の授業はつまらなかった......、映画やドラマなら楽しめそうだけど難しすぎて挫折した......、という苦い体験を持つ人は多いだろう。本書は、そんな人におすすめの英語学習本。

■「英語落語」の学び方

 本書は、三輝さんの「英語落語」を5題収録している。

~目次~
 噺1 Greetings/挨拶
 噺2 Miso Beans/みそ豆丁稚
 噺3 Soap Story/せっけん噺
 噺4 Jugemu/寿限無
 噺5 The Perfect Job/動物園

 アルクの通信講座「1000時間ヒアリングマラソン」主任コーチ・松岡昇さんが、解説とコラム執筆を務める。どの噺も「スクリプトと訳のページ」「落語で学べる英語表現のページ」の2つのパートから成り、ビジネスや日常に役立つ「表現」「文法」「話術」を例文付きで解説している。

 本書の使い方として、まず音声を聞き、落語を楽しむ。次に、聞き取れなかった箇所・意味がわからなかった箇所をスクリプトで確認する。「英語落語」は頻出日常英語表現が満載だ。聞くだけで終わらせず、ぜひ汎用性の高い表現・語句を身につけたい。

 ブロードウェイ公演をはじめ、ヨーロッパ、アジア、アフリカでも披露され、人気を博している三輝さんの「英語落語」。英語を聴いて笑う、そんな英語を楽しむ体験をしてみてはいかがだろうか? あきらめかけていた英語習得の道が拓かれるかもしれない。

 第2回では、桂三輝さんが落語に惚れ込んだ理由、英語学習のアドバイスなどをご本人に聞く。ぜひ、あわせてチェックしていただきたい。

※本書はアルクの英語学習誌『ENGLISH JOURNAL』2016年4月号~6月号に掲載され大きな反響を呼んだ特別連載を元に、汎用性の高い英語表現の解説を付けてまとめたもの。

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写真は、カナダ出身の落語家・桂三輝さん。

■桂三輝さんプロフィール

 能と歌舞伎に興味を抱き、1999 年に来日。2003年からアコーディオン漫談や英語落語の活動を始める。07 年、大阪芸術大学大学院芸術研究科に入学し、落語を研究。08 年、桂三枝(現・六代桂文枝)に弟子入りし、桂三輝と命名される。13 年、在日本カナダ商工会議所文化大使に就任し、北米ツアーを開催。14年からワールド・ツアーを開始。15 年、日本スロヴェニア親善大使に就任。19 年、ニューヨークの歴史あるオフブロードウェイにある劇場、ニュー・ワールド・ステージで初となる落語のロングラン公演を開始。

<この連載を読む ~カナダ出身の落語家・桂三輝に聞く~>
 ステイホーム! 「英語落語」で自分磨き (第1回)
「落語は私のために作られたんじゃないか!」 (第2回)
「落語は国境も言葉も越えられる」 (第3回)


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