昨年、「かがみの孤独」で本屋大賞を受賞し、今年に入ってからもドラえもん映画の脚本を手掛けるなど、いまもっとも旬な作家である著者。作家生活15周年を記念して、満を持して刊行した恋愛ミステリーが本書だ。
婚活アプリで知り合った婚約者。坂庭真実が突然姿を消し、その居場所を探すため西澤架は彼女の「過去」とむきあうことになる──。彼女がおびえていたストーカーとは一体誰なのか。
彼女の故郷・前橋を訪れ、さまざまな人々に話を聞いていく架の視点で描かれる第1部と真実の視点で描かれる第2部の2部構成。イギリスを代表する作家、ジェーン・オースティンの「高慢と偏見」に倣ったタイトルのとおり、登場人物たちの「傲慢さ」と「善良さ」が、その圧力的な筆力で描き出される。ある登場人物が、現代に生きる私たちは自己評価は低いのに自己愛は強いと看破する。恋愛をとおして、人間を見つめる傑作だ。
産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。
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