新聞社の社会部記者・桜浩行と女性カメラマン・金村良美は企画取材で原発を訪れた際に突然、大地震が発生、津波に襲われ、見知らぬ世界へとタイムスリップした。そこは「扶桑国人民政府」という"もうひとつの日本"。あの北の独裁国家そっくりの恐怖政治が行われる全体主義国家だった。1960年安保のとき、来日した米政府高官をデモ隊が殺害したのをきっかけに日米安保条約が破棄され、共産圏に組み込まれたのだ。
東日本大震災による原発事故の発生など、未来を予言したようなこの小説が「20年以上も前」に書かれていたことに驚かされる。しかも、内容は決して絵空事ではなく、現在進行形でいまなお続くわが国の危機への警告になっている。「扶桑国人民政府」のような社会を望み、歴史の事実を歪曲(わいきょく)し、先人の名誉をおとしめている勢力がいるからだ。ひとつ間違えばこの小説が現実になっていたかも、と思うと背筋が寒くなる。
産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。
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