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「謎の漢字」笹原宏之著

  鮪(マグロ)や鰻(ウナギ)など、寿司屋の湯呑みにずらりと並ぶ魚へんの漢字。これらの多くは、パソコンやスマホでも表示できるのだが、なかには「なんでこんな漢字が?」と思うようなものも含まれている。
 たとえば「鮴」。金沢の郷土料理の「ゴリ」とも読むし、「メバル」とも読むという。しかも、この字がパソコンで打てる、つまりJIS漢字に含まれるようになった理由は、魚とは関係なく、広島県にある地名が原因だったという。同様に「鯲」(ドジョウ)という漢字も秋田市の地名に由来するという。
 著者は、このような不思議な漢字について、ひとつひとつ、その由来を解明していく。なかには、「嫐 (なぶる・わらん)」「娚(めおと・みょうと)」など、どういう意味か、どう読むのか、さまざまな想像をかき立てるものもある。
 漢字と日本人との長いつきあいが生んだミステリーへの招待である。 



書名:謎の漢字
著者:笹原宏之
発行:中公新書
定価:800円+税

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