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「忍者の末裔(まつえい)」高尾善希著

  天下泰平の江戸時代。戦に出なくなった忍者の末裔は、江戸城大奥のサラリーマン武士となっていた――。本書は、「伊賀者(いがもの)」として江戸城に召し抱えられ、大奥の出納係、御庭番、外国方の役人など、下級武士として活躍した一家の様子を記録する。
 刊行のきっかけとなったのは、偶然の発見だった。古文書を読み解くことを目的としたあるカルチャー講座。生徒のひとりが、「家に古文書がある」といって持ってきたのがこの文書群だったのだ。
 講師の高尾善希氏が聞いてみると、これまでまったく知られていなかった下級武士の生活が驚くほど細やかにつづられていた。借金に苦心する様子から、家督相続の顛末(てんまつ)、仕事に皆勤したことを認められて昇進していく様子など、手にとるように江戸の暮らしがわかる。ぜひ古文書の面白さを味わってほしい1冊だ。 

書名:忍者の末裔(まつえい)著者:高尾善希発行:KADOKAWA定価:1700円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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