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「日本水没」河田惠昭著

  「何百年に一度の大雨」は、なぜ毎年のように各地で降るのか――本書は、年々深刻化するゲリラ豪雨や台風、洪水などの水害のメカニズムを詳述。地球温暖化に伴って危険度が急速に高まっている日本各地の水没リスクを明らかにする。
 大都市の中心エリアの多くは”海抜ゼロメートル”で、特に東京は危険だ。荒川が氾濫すれば水が一気に流れ込み、首都機能はストップするが、堤防などの対策は進んでいない。
 著者は、もし「記録的な大雨」が荒川流域に降れば、想定される死者は16万人、被害総額は91兆円と、首都直下型地震レベルの甚大な被害になると指摘する。さらに、現状の「災害対策基本法」の問題点を指摘し、防災省の創設を提言する。
 ”日本水没”は決してフィクションではない。政府の一刻も早い対応と、国民の危険管理意識が必要だとわかる、この夏注目の書だ。
 

書名:日本水没著者:河田惠昭発行:朝日新書定価:820円+税

夕刊フジ

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