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「あしたの朝子」 山口 恵以子著

  元祖食堂のおばちゃん作家であり、松本清張賞作家の著者が、自らの母をモデルに描く<初の自伝的小説>。激動の昭和30年代を生き抜いた、波瀾(はらん)万丈の人生。恋に破れた主人公・朝子は、新宿でウエートレスをやりながら、声優を目指すも、突然退職―下町の鋏(はさみ)工場へ嫁いだ。しゅうととの確執、夫の不倫、愛人との闘い、工員の心中騒動、降りかかる難題を乗り越えて、たくましく生きていく。銭湯、洗濯板、初めてのテレビ、東京オリンピック…失われた時間がいとおしくなる。
 あとがきで著者は記す。「『あしたの朝子』は私の母をモデルにした小説です。出来映えはともかく、もう二度と書けない作品になりました。ストーリーはあくまでフィクションですが、下町の情景や町工場の生活ぶり、幾人かの登場人物などは実態に即して書きました」。著者渾身(こんしん)の一作。泣き、笑い、心温まる、昭和の女一代記。

書名:あしたの朝子
著者:山口 恵以子
発行:実業之日本社
定価:1600円+税

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