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「トータル・リコール」フィリップ・K・ディック著

 シュワちゃん主演のヒット作を「アンダーワールド」のレン・ワイズマン監督がリメーク。未来世界のデザインと空中カーチェイスのリアル感に圧倒される。
 21世紀末の地球は、富裕層のブリテン連邦と労働者層が住むコロニーの2つに分断されていた。工場労働者のダグ(コリン・ファレル)は、記憶を売るリコール社を訪れると、警官隊に急襲される。逃げ帰った家では、突然、美しい妻ローリー(ケイト・ベッキンセール)が襲ってきた。必死の逃亡を続ける元諜報員のダグは、本当の記憶を取り戻すのだが・・・。
 原作は、SF作家フィリップ・K・ディックの有名な短篇「追憶売ります」だが、今回、映画と同じタイトルに改題している。ただし原作と映画は、冒頭部分を除けば大幅に違う。火星旅行を夢見る主人公と妻の会話は、原作のほうがリアルで現実感がある。
 (映画評論家・垣井道弘)


書名:トータル・リコール(ディック短篇傑作選)
著者:フィリップ・K・ディック
出版社:ハヤカワ文庫
定価:987円

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