母81歳、娘56歳のヘア&メイクアップアーティストが書いたおしゃれのハウツー書である。『HAPPY AGEING これからの私に合うおしゃれ』(日本文芸社)。年齢とともに衰える体力、肌のハリ、髪のボリュームに悩む大人世代の女性へのアドバイスが詰まっている。
母、川邉サチコさんは美容界の大御所。女子美術大学を卒業して23歳で美容家としてスタート、ヘアとメイクの両方を手掛ける珍しい存在だった。ディオールやシャネルといった世界的なブランドの日本でのヘアメイク、三宅一生、芦田淳なども担当した。映画や舞台で多くの著名モデル、ミュージシャン、タレントが川邉さんのお世話になっている。
ロックスター、デビッド・ボウイの額に月を描いたエピソードは有名だ。
「もう、いなくなった人が多くて」と苦笑するが、ご本人は現役のまま。この本では、自らがモデル役で「美」を表現している。この歳でも、これだけ魅せられる。そういう母娘の写真などが200枚近く挿入されている。
いくつになっても美しくありたい、魅力的でいたい。その秘訣は何か。特効薬はあるのか。
川邉さん母娘の答えは、「あきらめない努力」である。
著書のなかから見出しやコメントから拾ってみた。
・Tシャツを選ぶとき、自分に合うネックラインに加え素材とサイズ感を必ずチェックする。 ・メガネはアイメイクの一つ。フレームの色や形がアイシャドウやラインを引き立てる。年を取ると顔がきつく見え、迫力が出るので丸いラウンド型を選ぶ。 ・見えない下着にこだわる。ファッションの土台となるのが下着。 ・白髪になって感じるのは、明るいカラーの服を着るとぼやけてしまう。黒に近いネイビーが一番似合う。 ・年を重ねていることを忘れている人が多い。50代以上には「艶感」が大事。艶を維持するには、やはりお手入れです。 ・清潔感がなにより大切。若者がおしゃれとするダメージアイテムは大人が着ると不潔。 ・家も洋服もバッグも手入れしないといい状態を保てない。同じように、肌、髪、頭皮、体に手を入れることが大事。ただし、無理をしないで、できることをやる。
本書は女性を読者対象としているが、この美的センスは男性にも通用する。
多くのアドバイスが書かれているが、つまるところ「無理をしないで努力する」である。年に負けない母と娘の魅力的な写真を見ていると、何とかできそうな気がする。
当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?