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病名がはっきりしないと「自律神経失調症」?

最高のパフォーマンスを引き出す自律神経の整え方

 自律神経失調症――よく聞く病名だが、どんな病気なのか。本書『最高のパフォーマンスを引き出す自律神経の整え方』(クロスメディア・パブリッシング)で、著者で脳神経内科医の久手堅司さんが以下のようにうまいことを言っていた。

 体調が悪いと患者が訴えるが、原因がはっきりしない。検査しても、特定の病気に当てはまらない。そうした場合のあらゆる症状が、自律神経失調症とされる。したがって「ゴミ箱的診断」と呼ばれることがあるそうだ。

休んでもよくならない

 朝、起きるのがつらい、眠れない。寝つきが悪い。疲労感がある。だるい。首や肩がこる。頭痛やめまいが起きやすい。動悸がする。イライラして気分が落ち着かない。お天気の影響で具合が悪くなることがある。食欲がない。便秘や下痢をする。のどに違和感がある。目覚めがスッキリしない・・・誰にもあることだが、それがいくつも重なってくると、憂鬱になる。ちょっと、お医者さんに行こうかという気になる。ところが行っても、よくなったり、ならなかったり、ぶり返したり。

 「精神的ストレス」や「不規則な生活習慣」などが影響しているとされる。それらの緩和や修正で改善されるとみられがちだ。職場や家族に不調を訴えても、「気の持ちよう」「休めばよくなる」といわれるぐらいが関の山だ。

 著者は長年の治療経験から、意外な方法に効果があったと本書で紹介する。それは「全身の『骨格』をベースに自律神経を整える」という治療法だ。

「1日1分」で効果がある

 たいがいの人は、自律神経には交感神経と副交感神経があって、それぞれ反対の役割を果たしているということは知っているに違いない。交感神経は主に覚醒しているときに、副交感神経は安静にしているときに働く。日中、仕事に集中しているときは交感神経、夜ぐっすり寝ているときは副交感神経という具合に状況によって上手に働きを替えている。

 ところが、仕事が夜遅くまでになったり、オフの時間もスマホをいじっていたりしていると、自律神経のバランスが崩れる。そうなると、様々な身体的不調が生じやすくなる。

 では、そのことと「骨格」とどんな関係があるのか。実は、自律神経は、脳の視床下部から「脊椎(背骨)」の中の「脊髄」を通って、全身の各器官とつながっている。脊髄は神経のケーブルであり、脊椎が変形したり、ずれたりすると、中のケーブルは圧迫され、正常な働きをしづらくなる。したがって、骨格のゆがみは、自律神経のバランスが乱れる原因になるというわけだ。

 こうした理論面はさておき、本書には日常のちょっとした「骨格コンディショニング」で、骨格の修正ができる方法が、イラスト入りで紹介されている。「12秒呼吸」「その場で首伸ばし」「耳伸ばし」「背骨伸ばし」「首回りリセット」「胸周りリセット」などなど。座ったままでも出来るものもある。この「簡単リセット」は「1日1分」で効果があるという。

 関連で本欄では『うつ消しごはん―タンパク質と鉄をたっぷり摂れば心と体はみるみる軽くなる!』(方丈社)、『うつ病診療における精神療法――10分間で何ができるか』(星和書店)、『うつ病九段』(文藝春秋)なども紹介している。

  • 書名 最高のパフォーマンスを引き出す自律神経の整え方
  • 監修・編集・著者名久手堅司 著
  • 出版社名クロスメディア・パブリッシング
  • 出版年月日2018年12月14日
  • 定価本体1480円+税
  • 判型・ページ数四六判・272ページ
  • ISBN9784295402565
 

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