ブログやSNSのアクセスを増やしたい。どうすればいいのだろう。そんな悩みを持つ人のお助け本が本書『100倍クリックされる 超Webライティング バズる単語300』(PARCO出版)だ。すでに昨春、ほぼ同じタイトルの『100倍クリックされる 超Webライティング実践テク60』を出版、ロングセラーになっている。今回はその続編となる。
前著は、どちらかと言えばウェブ文章論。どうすれば読者をひきつける文章が書けるか。それをテーマにしていた。「テンプレートをマスターすれば、誰でも簡単に書ける」「書きたいことを5W1Hで分析すれば、100倍読まれる文章になる」などなど、基本的な文章の書き方に重点を置いていた。
今回は、もっと単刀直入に「PV数アップに役立つ単語を選りすぐって紹介」。なんともコンセプトが明確だ。全体を10のカテゴリーに分けて懇切丁寧に説明している。
例えば「簡単・手軽」というカテゴリーを見てみると――。「誰でもできるような簡単さ、お手軽さをタイトルで示すと、読者は反応します」というリードにつづいて、23のワードがピックアップされている。「シンプル」「入門」「即」「たった」「まずは○○!」「○○するだけで△△」「初心者」「その手があったか」「頑張らなくても○○できる」など。なぜその言葉が重要か、という理由に加えて、実際にどう使うかの例文も添えられている。
このほか「早わかり」「知識」「お得・特別」「数字・時代」「リアリティ」「ライフスタイル」「ネガティブ」「定番」「トレンド」というカテゴリーに分けて、全部で300ワードを取り上げている。
著者の東香名子さんはウェブメディアコンサルタントやコラムニストをしている。東洋大学の大学院を修了後に外資系企業や編集プロダクションを経て、女性サイト「東京独女スタイル」の編集長になり、アクセス数を月1万から650万まで押し上げた実績を持つ。
Webで記事をバズらせるためには、何よりもタイトルが大事、と著者は力説する。「自分が書きたいことよりも、読者が読みたいことを書くのが鉄則です」とも。コツは「シンプルさ」と「メリット」をストレートに伝えることだという。そのあたりは広告業界のコピーライターなどとも共通するノウハウかもしれない。
見出しに、流行りの言葉を使うというのは当然だが、「流行語」の賞味期限は1年程度と著者はクギを刺す。逆に言えば、常にテレビなどのメディアの動きに目を凝らし、吸収を怠らないようにする必要があるということだ。
さて、本書のタイトルだが、印象に残るのは「100倍」「超・・・バズる」というところか。本書の中でちゃんと、数字を強調するときは「倍」を使うことが強調されている。「超」という単語もリアリティを出す用語として紹介されている。本書のタイトルが、著者のセオリーにしたがって付けられていることが分かる。
本書の「300ワード」には、BOOKウォッチ編集部がふだんから無意識のうちにタイトルに紛れ込ませている単語のいくつかも掲載されていたので、ちょっと苦笑してしまった。
当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?