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「人生フルーツ」、最後まで自分の足で立って生きる

書評掲載元:朝日新聞  10月15日 売れてる本

ふたりから ひとり

 

 菜園生活を軸としたスローライフの先達として、津端修一さんと英子さんの暮らしぶりが若い人から熱い視線を浴びている。著者夫妻の日常を記録した映画「人生フルーツ」(東海テレビ制作)はロングラン上映をつづけ、観客動員20万人の人気を集めている。

 津端修一さんは東大の建築学科を出て日本住宅公団に勤め、名古屋郊外の高蔵寺ニュータウンの計画にかかわった建築家。完成した画一的な団地に失望し公団をやめ、ニュータウン内に自分の家を建てた。当時50歳。丸太小屋のまわりに70種の野菜と50種の果樹を植え、できる限りの自給自足の暮らしを始めた。それから40年、ふたりでていねいに生きてきた。2015年に修一さんが亡くなり、3歳年下の英子さんはひとりになったが、元気に生きている。本書は前著『ききがたり ときをためる暮らし』以後の4年間を描いたものだ。

 この本を紹介したノンフィクションライターの最相葉月さんは朝日新聞で「二人のように生きるには覚悟がいる。だからこそ、真似たくなる暮らし方のお手本がここにある」と書いている。

 

 なにか一つでも自分で作ってみる。その一歩を押してくれる本として、10刷4万8500部と、若い層の支持を受けているようだ。表紙のキッチンダイニングがすてきだ。

  • 書名 ふたりから ひとり
  • サブタイトルときをためる暮らし それから
  • 監修・編集・著者名つばた 英子、つばた しゅういち著
  • 出版社名自然食通信社
  • 出版年月日2016年11月26日
  • 定価本体1800円+税
  • 判型・ページ数四六変形判・260ページ
  • ISBN9784916110466
 

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