「美味礼賛」は、19世紀のフランスの政治家で食通でもあったプリア=サヴァランの著作(1825年)で、1953年に出版された翻訳版のタイトル。原題はウィキペディアによると「味覚の生理学、或いは、超越的美食学をめぐる瞑想録;文科学の会員である一教授によりパリの食通たちに捧げられる理論的、歴史的、時事的著述)」という。
67年に岩波文庫版(上下巻)が出されて以来「食のバイブル」とされてきたが、いわゆるグルメ本ではなく、現代風にいえば「食のUX(ユーザーエクスペリエンス)本」か。味覚のことや肥満に関するなどまで、食にまつわるさまざまなことを独断的に綴っている。
その岩波文庫以来50年ぶりに新訳が出版された。訳者は食通、ワイン通、フランス通としても知られる玉村豊男さん。評者の料理評論家、山本益博さんは、新訳版で玉村さんが試みた、自身の知識や見識による解説に感心しきりだ。「原書を理解するのに役立つばかりでなくサヴァランの文章に仮説を立てて、訳者の新しい見解まで述べている。これが実に説得力がある」
50年ぶりの翻訳版にとどまらず「玉村豊男版『美味礼賛』といってよい」と礼賛している。
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