ピヨくんは、たまごからかえったばかりのころから、はやくようちえんにいきたいなあと思っていました。
生まれて初めて自分の家族以外の世界に飛び出す小さな勇気を、ワクワクやドキドキをまじえてあたたかく描いています。
毎日、ようちえんのかばんをしょって出かけるお兄ちゃんやお姉ちゃんのすがたを眺めては、「かっこいいなあ」と、うらやましく思っていたピヨくん。
そんなピヨくんも、明日からようちえんに行くことになりました。
うれしくてうれしくて、ちいさなピヨくんの羽が、ふわりとふくらみます。
でも、その反対に、ちょっぴり不安にもなったピヨくん。ようちえんって、どんなところなんだろう・・・
小さなきいろいピヨくんを、まっしろで大きなママの羽が優しく包みこみます。
英国で生まれた、優しくてかわいいこの絵本は、こどもたちが経験する初めての不安や心配をストレートに伝え、心のよりどころを見つけながら前に進もうとするその成長をたくましく描いています。
一枚一枚の挿絵には、蝶が飛び、花が咲きほころび、そして新入生たちはもちろんのこと、小さなかたつむりやてんとうむし、あおむしがいきいきと描かれています。
これから、新しい世界へとふみだす小さなこどもたちと、むかし、この日を経験した大人たちへ。
春になったよろこびといっしょに、ちいさな一歩が、大きな歩みへと変わっていきます。
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茂木亜希子(絵本ナビゲーター)
書名:ようちえんにいきたいな 著者:アンバー・スチュアート 文 レイン・マーロン 絵 ささやまゆうこ 訳 発売日:2010年価格:1575円