アメリカの大統領のなかでも、最も有名で、なおかつ愛されたケネディ。衝撃の暗殺から50年が経過した。読者諸兄にとって、ケネディといえば、何を思い起こすだろうか。どうしてもあのダラスでの暗殺シーンをまず思い浮かべるのは、私ばかりではないだろう。
今回Penでは、ことの真相を追った報告書である、「ウォーレン報告書」の実物を撮影した。約900ページの本巻、聴聞会の記録や物的証拠写真などが掲載されているおびただしい数の別巻。真実は公文書の公開2039年にわかるとされているが、さまざまな角度から考察し真犯人に迫る。
暗殺によって命を絶たれたケネディは、わずか1037日の在任期間ではあったが、後世に残る大きな功績を3つ残した。ひとつは、第3次大戦の引き金になりかねなかったキューバ危機を回避したこと。フルシチョフと良好な関係を築いていたたまものだった。2つめは、アポロ計画。当時のソ連が宇宙開発においてアメリカに先んじていたが、ケネディの号令により、人類を月に送るという壮大なプロジェクトが開始された。3つめは、公民権運動。黒人の人権がまだないがしろにされていたこの時代に全くの平等を謳う「64年公民権法」法案を提出し、黒人の人権を守る道筋をつけた。
これら功績の紹介のほかにも、興味深いトピックはいくつもある。JFKの華麗で多彩な交友関係、たとえば、フランク・シナトラや、マリリン・モンロー、駐日大使を務めたライシャワーなど。ケネディ一族の数奇な運命を一覧できる、一族の顔写真や年表。スピーチ上手だったケネディの名言集。身に着けていた愛用品、角型アールデコ調のカルティエの腕時計や、モンブランの万年筆など。ケネディ特集は満艦飾で好評発売中！
誌名：Pen2/15号
発売日：2013/2/1
特別定価：600円（税込）
