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黙っていることは容認すると言うこと。今、私たちの生き方が問われている
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2011年3月11日福島第一原発事故は言うまでもなく日本というシステム自体の限界と危機的状況をあらわにしました。
しかし先の衆院選挙の結果はこの最大級の難局に向き合うというよりは、目先の経済を優先してより根本的な問題の先送りをしたように見受けられます。ですが、乗り越えるべき巨大な問題が眼前にあることはごまかしようがありません。これは一度や二度の選挙結果で変えることは容易なことではなく、迂遠には見えてもやはりこれまでの社会の在り方、そして考え方、生き方を先ずは一人ひとりが見つめ直すしかありません。本書では浅田次郎、藤原新也、ピーター・バラカン、レーナ・リンダル、辻井喬、豊竹英大夫、野中ともよ、想田和弘、谷川俊太郎ら九名の文化人が、原発、エネルギー、民主主義、そしてこれからの日本についての思いと方策を熱く語ります。
*目次より*
【巻頭言】 今井一(ジャーナリスト)
【第一章】 危機 浅田次郎(作家・日本ペンクラブ会長)
「今のこの状態が議会制度と民主主義の危機であるという認識を持ってほしい」
【第二章】 原罪 藤原新也(写真家・作家)
「水俣病と原発はある意味双子みたいなもの」
【第三章】 媒体 ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
「日本のメディアがおかしいということには、とっくに気が付いてました」
【第四章】 希望 レーナ・リンダル(持続可能なスウェーデン協会理事日本代表)
「日本が原発の歴史、エネルギーの歴史の流れをがらりと変えてほしい」
【第五章】 転換 辻井 喬(詩人・作家)
「日本の場合は明治の頃の中央集権そのものなんで、やっぱりそこに無理がある」
【第六章】 懐疑 豊竹英大夫(人形浄瑠璃文楽座・太夫)
「僕は3・11以降でも、どちらかというと原発容認派だった」
【第七章】 持続 野中ともよ(NPOガイア・イニシアティブ代表)
「時代が変わる時には『アホ力』が必要です」
【第八章】 覚醒 想田和弘(映画作家)
「これほど日本人が政治的に覚醒しつつある時代はちょっとないんじゃないかと思うんですよ」
【第九章】 覚悟 谷川俊太郎(詩人)
「絶望しても絶望したところから始めるのが一番いいんじゃないんですか
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3・11以降むき出しになったこの国の危機を考え行動するために、第一級の文化人9名のインタビューでその道をさぐる。
原発事故への絶望、あきらめ、無関心の結果、甘い安全基準、想定を野放しにし、結果的に人類史上最悪の原発事故を招いた旧体制へ回帰するという衆院選結果となった間接民主制の限界をも見据え、状況を持続的に考えつづけることの重要性を訴える。
http://shinsho.shueisha.co.jp/書名:原発、いのち、日本人
著者:浅田 次郎、藤原 新也、ピーター・バラカン、レーナ・リンダル、
辻井喬、豊竹英大夫、野中ともよ、想田和弘、谷川俊太郎
構成/今井一
発売日:2013年1月17日
定価:756円(税込)