クリエイティブディレクターの佐藤ねじさんと、妻でおもちゃ作家の佐藤蕗さんの子育てアイデアが、SNSでたびたび話題になっている。
小1の息子さん(当時)の「月100円のおこづかいで150円のポケモンカードをたくさん買うためにはどうすればいいのか?」という悩みを解決するためにおこづかい講座を開き、「父ちゃんから900円借金してコーヒー屋を家庭内起業する」という方法を一緒に考えてお金を稼ぐ体験をさせてみたり、ママがいないと泣いてしまう次男のために「等身大パネルマザー」を作ってみたり、5歳児に、自分の「アート作品」に自分で値段をつけさせECサイトで販売してみたり。子育てのお困りごとや、子どもたちのやる気を促すにはどうすればよいのか、という課題をクリエイティブな思考で楽しく解決している。
そんな佐藤家の課題解決テクニック(子育てハック)が一冊の本になり、2023年8月2日に発売される。『子育てブレスト その手があったか!67のなるほど育児アイデア集』(ブルーパドル)だ。
「小1起業家」「等身大パネルマザー」のほか、「車窓忍者」や「0歳ボドゲ」「くらしのひらがな」など、佐藤家では12年にわたって様々なコンテンツを作ってきた。それらのアイデアをツイッターやnoteに投稿すると、瞬く間に話題に。本書では、思わず「その手があったか!」とひざを打つ育児ハック67を紹介していく。
例えば、子どもたちが電車で暴れるときには「電車ヨガ」ゲームを提案。「動いた方が負け」というゲームにすることで、子どもたちを数駅ほど静かにさせることに成功したという。
イヤイヤして保育園に行かない時に運動会の曲を流すと、なぜかテンションが上がって乗り気に。
このように、子どもの気持ちを汲みながら、大人もストレスがたまらない「なるほど!」なアイデアが、0歳から小学5年生まで、年齢別に収録されている。
こうしたユニークな課題解決の手法には、佐藤さんの仕事の中での経験が活かされている。子どもをクライアントとして、課題解決のための「ゴール設定」を見直す。そうすると、子どもの立場で育児の困難を解決できるという。
例えば、「保育園に行く」というゴールを「玄関から外に出る」に変えてみると、ハードルは大きく下がる。外に出てしまえば子どもの気分が変わることもあるし、「自転車まで競争」などさらに小さなゴールを達成するうちに保育園に到着できる。
本自体にも、面白い仕掛けが施されている。イヤイヤ期の子やいたずらっ子が登場して、文字を蹴飛ばしたりページの間に何かを隠したり......。
子どもらしい発想や行動を生かしながら、子どもを子ども扱いしない佐藤さん。本書の楽しい取り組みを取り入れてみると、親子そろって機嫌よく過ごせそうだ。
■佐藤ねじさんプロフィール
さとう・ねじ/プランナー、クリエイティブディレクター
1982年生まれ。2016年ブルーパドルを設立。WEB・アプリ・商品やお店などの企画とデザインを行う。主な仕事に「ボードゲームホテル」「アルトタスカル」「隠れ節目祝い」「佐久市リモート市役所」「小1起業家」「劣化するWEB」など。
■佐藤蕗さんプロフィール
さとう・ふき/おもちゃ作家
2児の母。建築設計事務所勤務を経て、第1子出産を機にフリーランスに。育児をしながら作っていたおもちゃが反響を呼び、造形作家として、雑誌・web・テレビでお仕事中。全国各地でワークショップも開催中!著書に「ふきさんのアイデアおもちゃ大百科シリーズ / 偕成社」「親子で笑顔になれる "魔法の手作りおもちゃ"レシピ / 宝島社」がある。
当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?