「着物は過去の遺物では、ありません。もっと楽しくなるはずです」――。
日本らしい四季折々の柄を楽しめて、体型カバーにもなる着物。最近はファッションに取り入れる人が増えてきたとはいえ、まだまだ敷居は高い。「着物警察」と呼ばれる人たちの目が気になる、というのもあるだろう。
フォーマルな場では、その雰囲気に合った着物の装いが求められるのはわかる。ただ、日常ではもっと自由に楽しみたいもの。
2022年8月10日に『装いせんとや 生まれけん 着物の戯れ じぶん流』(エディション・エフ)が刊行された。
■目次
第一章 能を着こなす
第二章 季節を着こなす
第三章 私のお気に入り あれこれ
着物好きが高じて、いろいろな場所で探したアンティークを帯や羽織に仕立て直し、世界にひとつのコーディネートを楽しんでいるという著者の蓮味青(はすみ あおい)さん。本書で自身のコレクションからお気に入りを披露している。
古着を和雑貨に生まれ変わらせたり、古道具の陶小物や刀の鍔(つば)、おもちゃのようなピンバッジを帯留めに使ったり......。そのアイデアは普段の暮らしにも応用できる。
そのまま真似てみたくなる着物との戯れ術の数々。本書は、お洒落なアンティーク着物の着こなし写真集であり、装いをもっと楽しむためのヒント集でもある。
「着物が日常着ではなくなった現代において敢えて着物を着ることは、普段と違う『装い』をすることでもあるのです。それはまた、生活を『遊び』『戯れる』ことにも繋がっていきます」
この夏、涼しげな着物にトライしてみるのもいい。「着物の戯れ」の達人が見せる「着物との遊びかた」。本書をヒントに、「じぶん流」和装コーディネートを楽しもう。
■蓮味青さんプロフィール
着物と古典芸能をこよなく愛し、古裂、古民芸、骨董家具、古い器などを日常に生かす生活を模索しつつ、観世流謡曲仕舞、森田流能管、金春流太鼓、石井流大鼓の稽古をマイペースで続けている。週末のみ着物生活。京都市在住。
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