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衝撃! ヤツメウナギは吸血動物だった。

図説 世界の吸血動物

 吸血コウモリ、蚊、ダニ、ノミ......のほかにも「血を吸う動物」はたくさんいた!

 2022年7月8日、グラフィック社より、『図説 世界の吸血動物』(監修:浅川満彦)が発売される。

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『図説 世界の吸血動物』(監修:浅川満彦)

 『図説 世界の吸血動物』は、寄生虫が専門の浅川満彦さんをはじめとする各分野のプロフェッショナルによって編纂された世界中の「吸血動物」を扱う書籍だ。

 世界には他にも様々な「血を糧に生きる」 動物たちがいるという。本書では、彼らの生態、具体的には血を吸う器官の仕組みや、どんな動物の血を好むか、どのくらいの頻度で血を吸っているのかなどを専門家が詳しく解説している。

ヤツメウナギはなぜ「八つ目」なのか?

 知名度の割に「吸血動物」として知られていない意外な種として、「ヤツメウナギ」がいる。

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「ヤツメウナギ」は、海で活動していて泳ぎもするが、実は魚類ではない。だから、魚類には普通ある顎や対となったエラもない。

 「ヤツメウナギ」のエラは、「バラバラ状態で咽頭に繋がり、口から取り入れた水を体側のエラ孔から出して呼吸」している。一つしか眼がない「ヤツメウナギ」が「八つ目」と呼ばれるのは、その7つのエラ孔も眼と見立て「八つ目」と呼称されたからなのだ。

 しかし、顎がないのにどうやって吸血をするのか。

 顎が無いので、咀嚼をするための真の歯も生じないが、その代わり歯状突起というギザギザ構造を有している。これを使い(顎を持った真の)魚類の体表に取り付き、皮膚をこじ開け、血液などの体液を摂取するのだ。まさにダニ類のように......。

 「ウナギの一種?」という認識だったので、血を吸う動物だとは知らなかった。ほかにも、知られざる吸血動物の生態が、迫力のある貴重な写真と共に掲載されている。

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 少し怖いけれど面白い、吸血動物。ヒトとの関係も各所で紹介されており、伝染病の媒介となる恐ろしい生物の話題なども豊富に盛り込んだ一冊となっている。

監修/著者プロフィール
監修:浅川満彦(アサカワ・ミツヒコ)
北海道大学大学院博士後期課程中退後、現在、酪農学園大学獣医学類感染・病理学分野長を経て、医動物学ユニット教授、同大学院野生動物医学センターWAMC施設担当。研究分野は野生鳥獣や動物園展示動物などの寄生虫(病)。著書は『野生動物医学への挑戦―寄生虫・感染症・ワンヘルス』(東京大学出版会)と『野生動物の法獣医学』(地人書館)など多数。

以下、著者プロフィール(五十音順)
葛西真治(カサイ・シンジ)
国立感染症研究所昆虫医科学部部長。専門は衛生昆虫学、殺虫剤抵抗性分子機構。著書に「分子昆虫学」「招かれない虫たちの話」「衛生動物の事典」(いずれも共著)などがある。

三條場千寿(サンジョウバ・チズ)
東京大学大学院農学生命科学研究科・応用免疫学教室所属。専門は節足動物媒介性感染症。著書に「あなたは嫌いかもしれないけど、とっておもしろい蚊の話」(比嘉との共著)山と渓谷社(2019)がある。

島野智之(シマノ・サトシ)
1968年生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科修了。博士(学術)。法政大学国際文化学部/自然科学センター教授。専門は動物分類学、ダニ学、昆虫を含む節足動物学。2017年日本土壌動物学会賞受賞、2018年日本原生生物学会賞受賞、2022年日本動物分類学会賞受賞。論文多数。モットーは、「命はすべてつながっている、つまらない生き物だから絶滅してよいはずはない」。

中島宏章(ナカジマ・ヒロアキ)
1976年札幌生まれ。動物写真家。子どもの頃から動物好き。2000年頃よりコウモリ類の調査研究および写真作品づくりに没頭。2010年、第3回田淵行男賞を受賞。

中野隆文(ナカノ・タカフミ)
京都大学理学研究科准教授。多様性生物学、分類学などのほか、アジア圏のヒル類の研究を専門とする。

西海功(ニシウミ・イサオ)
国立科学博物館 動物研究部 研究主幹。1999年、博士(理学)京都大学。1996年から国立科学博物館動物研究部研究員、2009年より現職。2010年から九州大学大学院比較社会文化研究院客員准教授。2018年より同客員教授。2010~13年、日本鳥学会副会長、2016~17年同会長。日本とアジアの鳥類に関する集団構造や種分化、保全遺伝についての研究、DNAバーコード、日本鳥類目録の編集などに取り組む。

比嘉由紀子(ヒガ・ユキコ)
国立感染症研究所昆虫医科学部 室長。専門は蚊の分類、生態学。著書に「あなたは嫌いかもしれないけど、とっておもしろい蚊の話」(三條場との共著)山と渓谷社(2019)がある。

山内健生(ヤマウチ・タケオ)
1976年生まれ。広島県出身。九州大学大学院比較社会文化研究科修了。博士(学術)。帯広畜産大学准教授。専門は衛生動物学、動物分類学。著書(分担執筆)に『衛生動物の事典』『小学館の図鑑NEO 危険生物』など。

吉澤和徳(ヨシザワ・カズノリ)
北海道大学農学部昆虫体系学研究室・准教授。新潟県小千谷市出身。九州大学大学院修了.博士(理学)。専門は昆虫分類学、系統学、形態学(特にチャタテムシの分類やシラミの進化など)。2017年イグ・ノーベル賞受賞。
画像提供:グラフィック社
  • 書名 図説 世界の吸血動物
  • 監修・編集・著者名監修:浅川満彦 著者:葛西真治、三條場千寿、島野智之、中島宏章、中野隆文、西海功、比嘉由紀子、山内健生、吉澤和徳
  • 出版社名グラフィック社
  • 出版年月日2022年7月 8日
  • 定価2,970円(税込)
  • 判型・ページ数B5 並製 総192頁
  • ISBN9784766136029

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