毎日、ちゃんと歯磨きをしているのに虫歯になってしまった、親知らずって抜かなきゃダメ? 最近、歯の黄ばみや口臭が気になる......など、歯にまつわる疑問や悩みは多いが、「歯医者は苦手」と、つい後回しにしてしまう方も多いのでは?
本書、『歯医者が教える 歯のQ&A大全』(クロスメディアグループ)では、歯の基本的な知識から歯の治療法、正しい歯磨きのしかた、良い歯医者の選び方などの知識をかわいいイラストともに紹介している。著者は歯科医師の小谷航(わたる)さんだ。顎顔面領域を専門とする医科歯科クリニックグループの代表を務めている。
たとえば冒頭の「ちゃんと歯磨きをしているのにどうして虫歯になるの?」という疑問。小谷さんは、次のように説明している。
「虫歯は、磨き残しによるものがほとんど。「ちゃんと磨けている」と感じるのは、清涼感のある歯磨き粉によるものかも。一度、ブラッシングを歯科医に見てもらいましょう!」
虫歯になる理由はシンプルで、「口内に細菌と細菌のエサがあるから」。ちゃんと歯磨きしているつもりでも、同じところばかり磨いてしまう、奥歯まで歯ブラシが届いていないという可能性も。ブラッシングに偏りがあると、汚れを除去できないのだ。
正しい歯磨きのためには、歯ブラシ選びも重要だ。歯ブラシには大きく分けて、次のような種類がある。
細毛や山切りカットなど様々な歯ブラシがあって、何を選べばよいのかよくわからなくなる。例えば、奥歯まで届き小回りが効く歯ブラシが希望ならば、歯ブラシのヘッド部分が2㎝ほどでコンパクトなサイズで均一に負荷がかかるフラットな毛先の形状のものがオススメだ。
磨き心地を重視するなら「かため」、ブラッシングが強い人なら「やわらかめ」など自分の歯磨きのスタイルによって歯ブラシを選ぶと良さそうだ。
キャンディーやキャラメルなど、虫歯になりやすい食べ物は思いつくが、虫歯になりにくい食べ物はあるのだろうか。
小谷さんによると、「基本的には砂糖を含まない食べ物」ということで予想通りだが、チーズや卵は歯の表面のエナメル層を形成し、強く硬く(石灰化)するという。また、牛肉やりんご、わかめ、お茶、味噌には歯の表面を修復する働きがある「フッ素」が多く含まれている。ただし、食後の歯磨きを怠ると、どんな食べ物も虫歯の原因になるので要注意だ。
一方、虫歯になりやすい食べ物は、砂糖を多く含むものばかりとは限らない。しょっぱくても実は糖質の多いポテトチップスや、酸を多く含む柑橘系のフルーツなども虫歯菌のエサになりやすいという。
歯科検診を受けると、歯医者さんがよく「C0、C1...」などと言っているのを聞くが、これは虫歯の進行具合を意味している。
・「CO」:歯の溝が黒ずむ虫歯の初期段階
・「C1」:歯のエナメル層が溶けはじめて小さな穴が開く状態
・「C2」:細菌が象牙質に到達し、痛みやしみを感じる状態
・「C3」:細菌が歯の神経まで到達して、激しい痛みを伴う状態
・「C4]:歯がほぼ溶けて歯根部のみが残った状態
本書の目次は以下の通り。
第1章 無視できない! あなたをむしばむ虫歯のこと
第2章 歯が抜けたり、欠けたりしたらどうすればいいの?
第3章 歯磨きにまつわるエトセトラ
第4章 歯の病気にまつわるお話
第5章 矯正・セラミック・ホワイトニングについて
第6章 歯医者とのもっといい付き合い方
毎日歯磨きを丁寧に行っているつもりでも、方法が適切でなければ高い効果が期待できない。生涯ずっと自分の歯を維持するためにも、今から知識をつけておきたいところだ。
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