読むべき本、見逃していない?

報道をうのみにしないで、いろんな人の意見を見聞きしてほしい/ほんこん

 お笑いの第一線を走り続けるほんこんさん(吉本興業)が、社会的なテーマと向き合った新刊『コロナと国防 - ちょっと待て、こんな日本に誰がした! -』(ワニブックス)を発表した。

 BOOKウォッチ編集部では、さっそくほんこんさんに発刊の思いを聞いた。

写真は、ほんこんさん(撮影:BOOKウォッチ編集部)

―― 難しいテーマですが、執筆しようとしたきっかけを教えてください。

ほんこん 前著の『日本のミカタ - ボク、この国のことを愛してるだけやで! -』で、国のことを想った著述をしたところ、みなさんから好評いただきました。
 そして、新型コロナウィルス感染症が問題化する中、ワニブックスさんから第二弾のオファーを頂きました。同時に、自身でもSNSなどで情報発信を行っていて、たくさんの反響をいただいていましたので、そこで感じた考えも込めて書籍化に取り組みたいと思ったのが、企画の発端です。
写真は、『コロナと国防 - ちょっと待て、こんな日本に誰がした! -』(ワニブックス)

―― 日ごろから、生活の中で見聞きすることについて、疑問や課題意識を持っているのですか?

ほんこん テレビのニュース番組のコメントなどを見て、当たり障りのないコメントばかりで「一般の方々の声を全く汲み取っていない」と感じることが多いです。
 私は大阪の番組では、納税者の一人として、国の政策についても良いことはきちんとほめて評価し、批判するところは改善の要望をコメントするように心がけています。
 そして、報道についても偏向しているようなら、事実に沿った見方になるように理由を説明するようにしています。

―― 国民目線で発言する中でも気を付けていることはありますか?

ほんこん 報道の自由と知る権利を意識しつつも、国家機密など、他国では報道すべきでないとされるニュースも、日本では関係なしに多く扱われる。国のことを何でも知る権利で押し通すのは良くないと思います。

―― ほんこんさんがこの作品で伝えたかったことはなんですか?

ほんこん  報道をうのみにしないで、いろんな人の意見を見聞きして、自分で判断するようにしてほしいということです。自分と意見の違う人の意見は大事だと思います。
 少しでも、そういうことに気づいていただくきっかけになれたらと思って書きました。

―― 本書は新型コロナウィルスのこともテーマです。PCR検査についても書かれていますね。

ほんこん 報道では「PCR検査数を増やすべき」というPCR信者が多すぎますね。医療現場のことも考えて、医療崩壊を防ぐことも考えなければならないです。中立的な見方で論じなければならないです。
 また、正しい説明も必要で、PCR検査をしても、あくまで検査ですから新型コロナウィルス感染症が治るわけではない。国民の理解力はさまざまですから、丁寧な説明が求められるケースもあると思うのです。
 それに、病気は新型コロナウィルスだけではないから、医療崩壊してしまったら重病の方や、慢性疾患をお持ちの患者さんがどうなるのか。全体的な見方が必要なのです。

―― この作品では、具体的な根拠や数字が示されていて、根本を説明されているのはそのためなのですね。

ほんこん 裏付けやエビデンスは大事だと思っています。意外と、「忙しさ」や「人の動き」なども、数字を根拠に説明できたりするのです。
 よしもとの、とある劇場で定員400人だとすると、今日の入りが380人なら20人分マイナス、逆に400人だと満杯だったとか。
「お客さん多かったで!」というよりも、根拠を数字で示すと実態が理解できるのです。そして、公演全体の来場者数を分析すれば、「忙しかった」「暇だった」ということが数字でわかる。
 この本の帯で推薦文を書いていただいた高橋洋一先生も、話をするときには根拠や数字は大事とおっしゃっています。
写真は、新刊を持つほんこんさん(撮影:BOOKウォッチ編集部)

―― ツイッター上でも根拠の大切さを唱えてらっしゃいますね。

ほんこん 根拠は大切です。報道されていることでもフェイクなこともあるから。だから、私は気になるニュースがあったときも、まずはフォロワーの方に「これは、事実ですか」と確かめてから話題をほり下げていくようにしています。ある意味では、自己防衛でもあります。違った見方を広げてしまうリスクもあるので。

―― YouTubeでは、読者がコメントして、そのコメントに読者がまたコメントつけていくような盛り上がりをみせていますね。

ほんこん 本当は、おひとりずつお返事したいのですが時間も限られてしまうので、ラジオ形式でみなさんとコメントを共有することで、気持ちをお伝えしたいと思いました。
 いただいたコメントを読んで、いいねの数を共有したりすると、またさらにコメントが寄せられて、いろいろな角度の見方ができる。多様な意見が集まってくるのです。

 一連の話を聞く中で、ほんこんさんは、根拠を大切に中立な見方で一貫していることが伝わってきた。実は、YouTubeでコメントを読み上げるときも、他の人が傷つかないようにかなり気を使っているそうだ。


 ほんこんさんの豪快な発言は、その裏側で細かな気遣いによる論理が準備されていた。

 本書を読むと、もっと具体的な政治や新型コロナウィルスの話題に鋭く切り込んでいるが、よく目を通せば、そこには根拠と数字が記されている。

 お笑いの芸だけでなく、ほんこんさんのニュース解説をもっと見てみたい。


ほんこん
1963年6月16日生まれ。大阪府大阪市東淀川区出身。吉本興業所属。1985年NSC大阪校4期生。板尾創路との漫才コンビ『130R』およびピン芸人としてバラエティ番組や吉本新喜劇などで幅広く活躍中。近著に『日本のミカタ - ボク、この国のことを愛してるだけやで!-』 (ワニブックスPLUS新書)などがある。


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