日本大学芸術学部の学生たちが企画運営する映画祭「スポーツの光と影」が12月13日から19日まで渋谷のユーロスペースで開かれる。スポーツに関する映画17本が上映される。
珍しいところでは、ユホ・クオスマネン監督の『オリ・マキの人生で最も幸せな日』(2016)。世界タイトル戦に臨むフィンラ ンドのプロボクサー、オリ・マキを主人公にした作品。第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で作品賞グランプリを獲得した。来年1月、日本公開を前に今映画祭でプレミア上映となる。
このほか、トニー・リチャードソン監督の名作『長距離ランナーの孤独』(1962)、スポーツと性の問題を描いた異色のスポ根映画として知られる増村保造監督の『セックス・チェック 第二の性』(1968)、若尾文子と石原裕次郎の夢の共演が見逃せない舛田利雄監督の『スパルタ教育 くたばれ親父』(1970)、イスラム教の戒律によりサッカー場における女性の入場を禁止しているイランの現状を描いたジャファール・パナヒ監督の『オフサイド・ガールズ』(2008)、スポーツがモダンな娯楽だった時代を活写した清水宏監督の『花形選手』(1937)など。
「日芸映画祭」は、今年で9回目。毎年、企画立案から作品選定、上映交渉や会場運営まで、日本大学芸術学部の学生が主体となって開催している。第一回の「映画祭1968」(2011年度)で取り上げた学生運動をはじめとして、労働、マイノリティ、宗教、天皇など、様々な問題を学生ならではのテーマと視点で切り込み、昨年度の「朝鮮半島と私たち」では2600人を超す来場者があった。
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