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グローバル企業が取り入れる日本の習慣

 いま、シリコンバレーをはじめ、世界中の優秀なビジネスパーソンの間で流行しているとされるのが「瞑想」だ。

 例えば、スティーブ・ジョブズは、禅(ZEN)を取り入れて自らのパフォーマンスの向上を図っていたし、アップルやグーグルといった一流企業も瞑想が取り入れている

 瞑想には、
・生産性や集中力、そしてひらめきを高める。
・一歩引いた目線で自分自身を見つめることができるため、感情のコントロールに役立つ。
・リラックスできる。

 といった効果があるとされる。日々、新しいアイデアや成果を求められ、時間に追われストレスを抱えるビジネスパーソンに瞑想は有用だと言えるだろう。

 実は、日本では、こういった動きは昔からあった。
 戦国時代、命を懸けた戦いに挑む武将たちは、決戦の前に心を整えるため寺に通っていたという。また、「経営の神様」といわれる実業家・松下幸之助は、高野山の寺を定期的に訪れ、座禅をしたり、朝勤行に参加したりして、心を整えたり、人生を見つめ直したり、目標を明確にしたりしていた。ビジネスという合戦で勝ち抜くために、心を整え、研ぎ澄まされた集中力と決断力をもって、戦略を練っていたのだろう。

 現代を生きる私たちも、ぜひともそういった効果を実感したいところ。幸い瞑想は寺でなければできないというものでもない。もちろん自宅で行っても問題はないのだが、自宅は生活音がうるさかったり雑用があったり何かと邪魔が入りやすいという人は、「読経を音源を聴く」という方法もある。

 『心を整える高野山のお経CDブック』高野山一乗院著/アスコム刊)には、高野山で1200年以上の歴史がある一乗院で毎朝、朝勤行で読まれているお経が収録されている。国宝級ともいわれる本堂に響き渡る、僧侶の読経がそのまま収録され、さまざまな音や雑用に精神を乱されがちな自宅での瞑想を助けてくれる

 いざ瞑想をしようとしてみたところで、自分一人ではどうすればいいのかよくわからず、あきらめる人は少なくない。前述の松下幸之助のように高野山に行くというのは難しいだろうし、近所の寺に行くのも敷居が高い。
 それならば家で、となるわけだが、、あれこれ邪魔が入りうまく瞑想に入れないようなら、「せめてお寺にいる雰囲気を」ということで読経の音に浸ってみるのも悪くないだろう。

 もうすぐ2015年も終わりだが、新しい年をどんな一年にしたいか。瞑想しながらじっくり考えてみてはいかがだろうか。
(新刊JP編集部)

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