アイドル・女優の高部あいさんが、麻薬及び向精神薬取締法違反容疑で警視庁に逮捕されていたというニュースに、ネット上を中心に動揺が広がっている。
今のところ報じているのは「東京スポーツ」のみ。しかし、事実だとしたらまたもや芸能界の薬物汚染が明るみに出た形となる。
こうした芸能関係の不祥事で、ある意味お決まりになっているのが、事件のほとぼりが冷めたころに出版される「告白本」「謝罪本」の体裁をとった自叙伝だ。
最近では、覚せい剤取締法違反で逮捕された小向美奈子氏(当時はグラビアアイドルとして活動)の『いっぱい、ごめんネ。』(2009年/徳間書店)や、銃刀法違反、覚せい剤取締法違反で逮捕されたタレントの田代まさし氏が服役後に出版した『審判』(2009年/創出版)などが挙げられる。また、酒井法子氏の『贖罪』(2010年/朝日新聞出版)も記憶に新しい。
しかし、芸能人の著書ということで話題性こそあれ、罪を犯した張本人が自叙伝めいた本を出版することについては当然批判も多い。
前述の『贖罪』については、刊行直後に書籍販売大手の紀伊國屋書店が発表したランキング(2010年12月6日~12日集計)で12位、ジュンク堂書店「新刊・ベストセラー」ランキングでも15位と、一時代を築いたアイドルが日本中の関心を集めた逮捕劇の後で出版した本としてはさびしい売れ行きだったし、ネット上では「本当に反省しているのか?」「言い訳がましい」といった声も多かった。実際、この本をAmazonページを見ると、当時書かれた批判的名コメントが今も残っている。
これは田代まさし氏や小向美奈子氏の著作にも言えることだ。
芸能人という立場上、いくら本人が反省していても、それを本の形で出版してしまったら言い訳じみてしまうのは目に見えているはずで、その出版によって多少の金が得られたとしても、世間がそう簡単に納得し、同情してくれるはずもない。
高部さんへの被疑内容の真偽は定かではないが、もし真実だったとしても安易に「自叙伝を」とは考えない方がいい。私見としては、不祥事や犯罪の後で自叙伝を出すのは、芸能人にとって最悪の選択だと思っている。
それによって落ちた自分のイメージを回復させることなどできないし、批判や攻撃にさらされることはほぼ確実だからだ。
(新刊JP編集部/山田洋介)
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