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共働き子育てを考えている人は知りたい“こんな保育士がいる保育園はNG!”

 「就学前教育」と聞くと、どんな教育を思い浮かべますか?
 就学前教育は、小学校に入る前までの段階の教育のことで、「幼児教育」とも言われますが、もしかしたら小学校教育を先取りした “早期教育”と勘違いしている人も多いでしょう。

 「就学前教育」は「早期教育」とは異なります。
 「保育園を考える親の会」代表で、保育や仕事と子育ての両立の現場について詳しい普光院亜紀さんは、著書『共働き子育てを成功させる5つの鉄則』(集英社/刊)の中で、「就学前教育」の本当の意味を教えてくれます。
 そして、そこには幼児期の子どもに必要な“遊び”が詰まっていたのです。

■こんな保育士がいる保育園はNG!?
 人は8歳くらいまでに生きていくための基盤となる能力を体験的に獲得していきますが、その中でも乳幼児期は、言語能力や運動能力の基礎回路のようなものをつくる時期にあたると普光院さんは述べます。そして、その発達は遺伝だけに左右されるのではなく、その環境、周囲の物や人との関わりから大きく影響を受けます。
 すべての土台となる発達がはじまる0歳から保育を行う保育園。そこで、保育を行う保育士は単に「赤ちゃんの世話をする人」ではありません。一人ひとりの子どもの発達を見通し、「この子は今、どんなかかわりや保育環境を必要としているか」を考える専門性が要求されます。
 もし、保育園の見学に行ったときに、保育士が無言で子どもと目を合わせずにオムツを替えていたら、それは「愛着関係を結ぶ」という面からも、「教育」という面からも、質の低い保育をしていると言えると普光院さんは指摘します。

■保育園は社会性を身につける場所
 乳幼児期の教育は私たちが一般的に考えるような「何かを教える」という教育ではなく、成長発達に合わせた「旬の育ち」を頭において考えることが大事です。

 例えば「ごっこ遊び」。誰もがしたと思います。これは子どもが社会性を身につけるために非常に重要な「遊び」です。子どもたちは想像力を駆使し、自分たちの世界を作り上げ、その世界の中で誰かになりきり、場面設定のイメージを仲間と共有して、その役割になりきって表現します。交渉事が起こることもあれば、自己抑制が必要になることもあるでしょう。普光院さんは、「ごっこ遊び」は自然に社会生活の知恵を遊びながら身につけるものだとしています。
 運動能力、人間関係、好奇心、表現力、そして言葉…。これらは実は大人による教育ではなく、子どもたちが自主性の中で学んでいきます。自分で考えて行動し、いろいろな発見をしたり、五感で感じたり、友だちと話したりすることが大事なのです。

 子どもたちにとって、保育園は「生活の場」です。そこで学ぶべきことはたくさんあります。もし、子どもをどの保育園に入れようか迷っているときは必ず見学をして、保育士の話を聞いたり、どのような教育方針を持っているのかちゃんと見てみるといいでしょう。
 また、共働きをしているから習い事をさせられない、と悩まなくても大丈夫。大事なことは保育園の中でも十分に学ぶことができます。
(新刊JP編集部)

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