ニキビやしみをはじめ、乾燥肌や敏感肌など、女性にとって肌のトラブルは大敵。
それだけに、日々のケアは欠かせないところですが、実は普段から肌に良かれと思ってやっていることのなかには、かえって肌荒れを悪化させてしまうNGケアが混じっていることも。
皮膚科医の菅原由香子さんは、著書『肌のきれいな人がやっていること、いないこと~月1万人を診る人気皮膚科医が自分の 肌で試した本物の美肌法』(あさ出版/刊)で、美肌に効果的な習慣や食べ物を紹介するとともに、知らず知らずのうちに肌をボロボロにしてしまう、NGケアについても取り上げています。
■本当は怖い!「無添加化粧品」
「無添加化粧品」と聞くと、あたかも肌に悪い成分がまったく配合されていない化粧品だと思いがちです。しかし、菅原さんによるとこれは勘違い。
「無添加化粧品」は
1.旧指定成分(旧厚生省が指定した「アレルギー・皮膚障害・がんを引き起こす可能性の高い毒性が確認された102の成分)を添加していない化粧品。
2.限られたひとつかふたつの化学物質を除いてあり、その物質が無添加と謳っている化粧品。
大まかにこの二つに分けられます。
しかし、「旧指定成分」や、その化粧品が特に表記した化学物質が入っていなければ、他のどんな有害な化学物質が入っていても「無添加」と謳えますから、油断は禁物。
本当に有害物質が一切入っていない化粧品もあるのでしょうが、「無添加=肌にやさしい」とは限らないことは覚えておきましょう。
■「毛穴パック」が毛穴を目立たせる
鼻は顔のパーツの中でも特に目立つ部分ですから、毛穴が黒ずんでいたりすると気になってしまい、つい自宅でできる「毛穴パック」をやりたくなってしまいます。
これをやると、毛穴に詰まった角栓が取れるので、一時的に鼻の表面がつるつるになった気がしますが、実はこわい「副作用」も。
パックをはがす時、鼻の皮膚の一部も一緒にはがれてしまうと炎症のもとになりますし、角栓がなくなった毛穴で成熟していない角質が作られるので、なおさら毛穴が目立ってしまうのです。
そうなると、毛穴パックの頻度は増え、さらに鼻へのダメージが増していくことに。繰り返し角栓を取られた毛穴は徐々に広がり、どんどん目立つようになってしまいます。菅原さんによると、こうなってから美容皮膚科にかかっても元通りにはならないそうです。
■皮膚のたるみを加速させるNG習慣
帰りの電車でふと窓ガラスに映った自分の顔が目に入り、その肌のたるみっぷりに絶望的な気持ちになったことはありませんか?
こんな時にやりがちなのが、たるんだ肌を引っぱって持ち上げる動作。残念ながら、これはたるんだ肌がさらに伸びてしまい、まったくの逆効果だといいます。
肌のたるみを改善させるには、皮膚のコラーゲンを増やすことが第一で、コラーゲンを増やすためには、成長ホルモンが必要です。良質な睡眠と適度な運動が成長ホルモンの分泌を活発化させますので、揉んだり持ちあげたりするよりもこちらを意識した方がいいでしょう。
肌は心身の状態がはっきりとあらわれる繊細な部分ですから、いつでもいい状態で保っておきたいもの。
本書には、皮膚科医としての経験と知識から、洗顔や保湿、食事などについて、高価な化粧品に頼ることなく美肌をキープし続けるための秘訣が紹介されていますので、肌荒れに悩む人は、自分のケアがまちがっていないかどうか確かめてみてください。
(新刊JP編集部)
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