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部下のやる気が一気に出てくる3つの褒め方

 ドラマ「半沢直樹」が空前の大ヒットとなっています。正しいと思ったことを言い、上司に対して“倍返し”をする主人公・半沢の姿は、ヒラのサラリーマンにとってみれば痛快そのものです。
 逆に肩身が狭くなるのが上司陣です。半沢に影響を受けた部下たちが急に強気になりだした…などという話題もちらほら耳にするようになりました。

 しかし、最大の成果を出すためには、組織が一つにまとまることは必要不可欠。上司と部下でいがみ合っていては、足並みが揃うはずもありません。
 『部下のやる気を引き出す 上司のちょっとした言い回し』(吉田幸弘/著、ダイヤモンド社/刊)は、部下との関係が好転する言い回しを集めた上司のための本。ここでは、「部下のプライドをくすぐる上手なほめ方」をご紹介しましょう。

■やる気が増す「レッテル褒め」
 部下には一人ひとり個性があり、得意なことも違うはずです。それを逆手にとった方法が「レッテル褒め」です。「レッテル褒め」とは、「○○といえばあいつ」という形で、その人の得意なこと、少しでも優れている面を際立たせて、やる気を奮い立たせるというもの。「このテーマの企画ならAさん」「この業務のことならBさん」といった形で任せるのです。そのことで、部下の承認欲求を満たし、成長のスピードを加速させることができます。また、部下の自己ブランドの確立にも役立ちます。
 著者の吉田さん自身もかつて、「リゾートの企画なら吉田」と指名され、プレッシャーを感じながらも「認められたといううれしさもあった」と言います。

■他の人の前で褒める「ティーアップ」
 これは特に商談の場面で使えるテクニックです。吉田さんは部下の商談の場に同席するとき、部下の優れたところを褒めて持ちあげる「ティーアップ」という方法を使っているそうです。「彼はパソコンが得意で、私もよく教えてもらっているんですよ」「彼は後輩の仕事を手伝ったりして面倒見もいいんです」などと紹介することで、部下は評価されているとやる気を感じるようになりますし、お客様も悪い印象は持たないでしょう。
 もちろん、この褒め方は社外だけでなく社内にも有効。ぜひ使ってみてはいかがでしょう。

■さりげないけれど効果抜群「つぶやき褒め」
 日常業務の中のさりげない場面で使える褒め方もあります。それが「つぶやき褒め」です。例えば「さすが!」「すごい」といった言葉たち。良い報告をしにいって、上司から「さすが」と言われたら嬉しくないはずがありません。
 また、会議などで出てきた意見が少し物足りないときは「せっかくだから教えて」などと返しましょう。意見に対して興味を持っていることを伝れば、相手のやる気を削ぐ結果にならないはずです。逆に言ってはいけないのが「でも」「ていうか」といった言葉。拒絶の言葉は、やる気を失わせてしまいます。

 本書の著者である吉田さんは、もともと部下たちに理不尽に厳しい、いわゆる“クソ上司”だったといいます。しかし、マネージャーから降格させられるなど、自らの首を絞める結果となり、改心。その結果、劇的に営業成績を向上させ、マネージャーに再び昇格することができたそうです。
 本書では、相槌の打ち方や聞き方、頼み方などを網羅しています。部下とより良い関係を築きたいと思う上司は参考になるはずです。
(新刊JP編集部)

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