本書は、渡部昇一氏と谷沢永一氏が、『孫子』の説くさまざまな訓話を、現代の日本の状況と照合しつつ論じ合った本だ。『孫子』と関連して「宋襄(そうじょう)の仁(じん)」を取り上げているのが面白い。
「宋襄の仁」とは、宋と楚との戦いの際、宋の公子・目夷が楚の布陣しないうちに攻撃しようと進言したが、襄公は、君子は人の困っているときに苦しめてはいけないといって攻めず、楚に敗れたという故事だ。渡部氏は「『孫子』は、『宋襄の仁』になるなと教えている」、谷沢氏は、「『孫子』の重要なエッセンスは『宋襄の仁』になるなであり、『ええかっこしい』ではいけないことに尽きる」と指摘。
韓国の微用工などの理不尽な対日措置に際して、ささやかな反撃(戦略物資の対韓輸出規制)をすると、「報復の応酬に陥りかねない」「即時撤回せよ」という社説(7月3日)を書く朝日新聞論説委員に本書を読ませたい?
産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。
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