著者はレンコン農家にして博士号を持つ民族学者という異色の二刀流。1本5000円のレンコンはパリやニューヨークの店でも使われているそうで、いまや注文を断らざるを得ないほどの人気だという。
実家を再生する際、著者は民俗学の「伝統の創造」という考え方をベースにした。伝統は固定したものではなく、常に動いているものである。その考えに基づき、著者は「大正15年創業」という伝統を自ら「創造」。悪戦苦闘しながら、「生産性の向上を目指さない」「消費者の便利よりも生産者の都合を優先する」「単に売れる商品を作るのではなく、価値ある商品を適性価格で買ってもらえる『文化』をつくる」といったように、ことごとく「農家の常識」の逆をいく戦略を練り上げて、レンコンの価値をあげることに成功した。「ブランド力最低」の茨城県から世界に売り込む商品を作り上げたストーリーは痛快だ。
産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。
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