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「本当はダメなアメリカ農業」菅正治著

  • 書名 本当はダメなアメリカ農業
  • 監修・編集・著者名菅正治
  • 出版社名新潮新書
  • 出版年月日2018年6月14日
  • 定価740円+税
  • 判型・ページ数208ページ
  • ISBN9784106107696

アメリカ農業がこんなに問題だらけだとは驚いた。トランプがTPPを拒否している間に日欧でEPA(経済連携協定)が結ばれてしまい、アメリカ農業は戦わずして「輸出ひとり負け」。それどころか中国との貿易戦争で、対中輸出の多い大豆が狙い撃ちにされるなどのしっぺ返しも食らっている。

遺伝子組み換え全盛のアメリカでは、消費者の求めるオーガニック食品は十分に手当てできず輸入に頼る始末。それでも「遺伝子組み換えシフト」は止まらず、大豆やトウモロコシの畑ばかりが増え、遺伝子組み換えが認められていない小麦畑は減り続ける。

農民は「弱者化」しており、自殺率とドラッグ中毒の率が業種別で全米最高。現場の労働を担っているのは不法移民なのに、トランプに狙い撃ちされて生産現場も崩壊寸前。やっていることがメチャクチャだ。日本の農業も問題だらけだが、隣の芝生も青くない。

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