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「医者の逆説」里見清一著

  • 書名 医者の逆説
  • 監修・編集・著者名里見清一
  • 出版社名新潮新書
  • 出版年月日2018年1月16日
  • 定価740円+税
  • 判型・ページ数208ページ
  • ISBN9784106107504

1人あたり3500万円もかかる抗がん剤、その大半が保険料と税金で賄われている――この問題を世に広めたことでも知られる現役の医師。根強いファンがいるという歯にきぬ着せぬ筆致は本作も健在だ。

「"失敗しない"と言う医者を信用してはいけない」「希望はときに患者を苦しめる」「延命よりも大切なものがある」といった言葉は、ときに「医者にあるまじき発言」と批判されることもあるという。しかし、「高額すぎる抗がん剤で老人を無理に延命させることにどれだけ意味があるのか」といった問いかけと同様に、誰かが言わねばならないことでもあるのだろう。

およそ大新聞には載りづらい主張も多々あるが、講演会で話すと、「誰もが思っていることをよくぞ堂々と言ってくれた」と言われることが多いという。

毒とブラックユーモアも交えながら本質をついた稀有(けう)な医療論。

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