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「介護殺人 追いつめられた家族の告白」毎日新聞大阪社会部取材班著

  警視庁の統計では、介護・看護疲れが原因とみられる殺人事件(未遂を含む)は年平均46件。ほぼ8日に1件のペースで悲劇は起こっている。実際の事件を追い、在宅介護の問題を考えようと、毎日新聞(主に大阪版)で本書にまとまるシリーズ「介護家族」が始まったのは2015年12月。取材開始から取材班がこだわったのは「当事者の証言」だ。
 認知症の妻を、夫を。交通事故で長期間寝たきりの母を、長年愛情を注いだはずの重い障害のあるわが子を。当事者にしか分からない「その時」の心の闇、事件を経た胸の内を誠意ある地道な取材が明らかにしていく。
 取材班によると、当事者の誰もが自分が介護に明け暮れる日々を過ごすことになるとは思いもしていなかったという。まして、最愛の肉親に手をかける事態になろうとは・・・。今は介護が身近でなくても、あるいは自分たちは大丈夫と思っても、誰にでも起こりうる現実を知るため、ぜひ一読をおすすめしたい。 

書名:介護殺人 追いつめられた家族の告白著者:毎日新聞大阪社会部取材班発行:新潮社定価:1300円+税

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産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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