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「毒殺魔」若一光司著

  仕事中に大骨折したテレビディレクターの広川英樹は、リハビリ苦と恋人喪失の寂しさから自宅に風俗嬢リョウを呼び、彼女の優しさに強い恋愛感情を持つ。彼女が去った部屋には「建築家・加賀雄二郎」の名と住所を記した紙片が落ちていた。すぐさま報道される加賀の殺害事件。死因は正体不明の毒物による中毒死。広川はリョウの犯行を疑い、再び接触を試みるがリョウは風俗店を辞め沖縄に飛んでいた。
 今度は白金台で4人の子供の毒殺事件。続いて大阪でも4人が殺害される。どれも同じ毒物による無差別大量殺人だった。犯人はリョウなのか。彼女はどこにいるのか。動機は? リョウの怒涛の告白で疾駆する、慟哭と驚愕のラストシーン。
 小説を書くことをやめた著者が、23年ぶりに書かずにはいられなかったテーマを松本清張『砂の器』や水上勉『飢餓海峡』と並ぶ社会派ミステリーに仕立て上げた傑作。 

書名:毒殺魔著者:若一光司発行:幻冬舎定価:1700円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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