本を知る。本で知る。

「文科系のための暦(こよみ)読本」上田 雄著

  著者は、もともと日本と中国の古代史の研究をしていたのだが、その際どうしても史料に出てくる旧暦を現在の暦に換算する必要が出てきて、暦の勉強を始めたようだ。
 ところが、暦の理屈は文系の人間にとっては難しい。数学アレルギーがある人でも読める本がほしいと実感し、この本を書いたらしい。
 だから、「なぜ2月だけ日数が少ないのか?」というような素朴な疑問や「オクト(8)-バーなのに、なぜ10月?」「啓蟄(けいちつ)は旧暦?」といった「謎」「不思議」に答える短い項目が展開されている。といっても単なるQ&Aではなく、「ローマ暦」「ユリウス暦」「グレゴリオ暦」「太陰太陽暦(旧暦)」といった古今東西の暦法を丁寧にたどって、どのようにして現在の暦は成立したのかが解説されていて、暦のルールもわかるようになっている。
 小さいながら、暦をめぐる知識が凝縮され、事典のように使えそうだ。

書名:文科系のための暦(こよみ)読本
著者:上田雄
発行:言視舎
定価:1800円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

記事一覧 公式サイト

夕刊フジの書評からの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?