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「コンビニ店長の残酷日記」三宮貞雄著

  日本全国に5万店以上あるコンビニは、飲食料品はもちろん、納税から公共料金の支払いに宅配便まで取り扱う「社会インフラ」としてわれわれに欠かせないものとなっている。
 しかし、そのコンビニで働く従業員たちの実態は過酷だ。中でも大変なのがオーナー店長。人手不足を補うために、長時間勤務は当たり前で休みもほとんどない。
 生活費を浮かせるために食事は日々、廃棄弁当で済ませ、キャンペーン商品のノルマを達成するために自腹購入も珍しくない。その上、独特の「コンビニ会計」によって、なぜか廃棄物が営業費から引かれ、毎日の売り上げも本部に送金しなければならないという信じられないルールも存在するのだ。
 そして、万引犯や理不尽なお客とのトイレを巡る攻防戦、酔客の無理難題に右往左往する姿には哀愁すら漂う。これが「社会インフラ」のもう一つの顔なのだ。

書名:コンビニ店長の残酷日記
著者:三宮貞雄
発行:小学館新書
定価:740円+税

夕刊フジ

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