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「あの世へ逝く力」小林玖仁男著

  著者はさいたま市中央区で国登録有形文化財の屋敷を利用して会席料理店「二木屋」を営む。全国の伝統や風習をアレンジした歳時の飾りつけ(室礼)によるもてなしで知られる。「間質性肺炎」と診断され、余命宣告を受けて著した「死の前に整えたい気持ちの準備書」。葬儀や身の回りのことなど、生きているうちに思案する「終活本」とは一線を画す。
 まず「命の終わり」を宣言されてからの11日間で、「恐怖」を「覚悟」に変えるために起こした行動を記す。医師らへの相談、神社やパワースポットに出かけ、その時々の体験、苦悩、心情を詳述。死が迫る人にとって心のよりどころとなる言葉も教えてくれる。
 「死は不幸」「死は負け」という社会の固定観念に対し、「早い死を『充分幸せだった』と決めて、この常識と闘いたい」と著者。死の覚悟がつくれれば、生きている時間がより充実し、後悔のない人生を送れるとも。45の“格言”がついた死の技術書。

書名:あの世へ逝く力
著者:小林玖仁男
発行:幻冬舎
定価:1100円+税

夕刊フジ

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