本を知る。本で知る。

「がん哲学外来へようこそ」樋野興夫著

  がんには悩みがつきもの。突然告げられる病期(ステージ)、治療の選択肢、再発の不安・・・短い診察時間では、主治医に言い出しづらい不安や迷いを診る外来がある。
 その名も「がん哲学外来」。2008年に順天堂大学病院に開設、担当医は同大教授で、『明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい』のベストセラーのある病理医だ。
 この外来を訪れた患者と家族はのべ3000人に上る。実はがんそのものより人間関係に悩む人が多いのだという。
 「ストレスの多い職場に戻れば再発するのでは」と退職まで思い詰めるビジネスマン、「これが効くらしいわ」とあれこれ勧める妻に閉口した夫、「がんじゃない」と言い張る母親を心配する息子―それぞれの思いを著者はじっくり聞きとり、「ことばの処方箋」を出していく。
 事例を読むうち、自分らしく生きるヒントを得られる好著。

書名:がん哲学外来へようこそ
著者:樋野興夫
発行:新潮新書
定価:700円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

記事一覧 公式サイト

夕刊フジの書評からの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?