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「ポンコツ探偵の名推理」滝田務雄著

  仕事において大切なことの1つに挙げられるコミュニケーション能力。その能力を高める自己啓発本が多数出版されていることからも、悩んでいる人の多さを感じ取れる。今回の小説の主人公は、まさにそのタイプで、事件解決能力は高いのにコミュニケーション下手なために、相棒に振り回されてしまう。
 主人公は、大物政治家・久丸の脱税事件捜査が原因で刑事を辞めさせられた八房。金も職もなく、妻子も出ていくという不幸に見舞われた彼を救ったのは、警察時代の部下・鍋島だった。彼女の依頼で、『3D』という探偵を派遣する組織に登録して、探偵になった八房は、鍋島の恋人・弾正を相棒に事件を解決していく。口だけがうまい、ゆとり世代の弾正に振り回されながら、事件に挑んでいく彼の様子に、共感と同情を禁じ得ない。ミステリーの面白さと凹凸コンビのやり取りの面白さの両方を楽しめるユーモアミステリーだ。


書名:ポンコツ探偵の名推理
著者:滝田務雄
発行:幻冬舎
定価:1500円+税

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