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「英語の害毒」 永井 忠孝著

  「読み書きよりも会話力」「就職活動の決め手は英語」「日本語なまりでは通じない」などなど、日本人の多くが抱いている英語観の大半は誤解である。そして、その誤解のままに、バイリンガルを理想とする英語教育を進めていけば、日本人は白人の奴隷になるしかない―。
 一見トンデモ本のような主張だが、著者はれっきとした言語学者。データを駆使して丁寧に検証するなかで、英語に関する意外な事実を明かしていく。
 勤務先の青山学院大学では英語も教えるが、専門はエスキモー語。英語の浸透によって自分たちの言語と文化を失い、有力者は白人ばかりとなった村でさまざまな社会問題に苦しむエスキモーの惨状を目の当たりにして、英語の脅威に着目したという。日本人も、英語との距離のとり方を誤れば国を滅ぼしかねないと、著者は言う。英語信仰の呪縛から、日本を解き放つ1冊。

書名:英語の害毒
著者:永井 忠孝
発行:新潮新書
定価:720円+税

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