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故・小池一夫さんのツイッターから厳選した233の言葉

  • 書名 自分のせいだと思わない。
  • サブタイトル小池一夫の人間関係に執着しない233の言葉
  • 監修・編集・著者名小池 一夫 著
  • 出版社名株式会社ポプラ社
  • 出版年月日2019年9月11日
  • 定価本体1200円+税
  • 判型・ページ数四六変型判・255ページ
  • ISBN9784591163986

 漫画『子連れ狼』の原作者として知られる小池一夫さんが、今年(2019年)4月17日に82歳で亡くなった。小池さんは10年3月にツイッター(@koikekazuo)を始め、フォロワー数は90万人を超える(19年8月時点)。

 本書『自分のせいだと思わない。――小池一夫の人間関係に執着しない233の言葉』(ポプラ社)は、小池さんのツイッターをもとに233の言葉を厳選し、一部表現などを改め編集したもの。小池さんのツイートは、歯切れがよくストレートでまったく教訓じみていない。

亡くなる直前まで続けた

 小池一夫さんは、1936年秋田県生まれ。漫画原作者、作家、脚本家、作詞家。ツイッターを見ると「寝ても覚めてもキャラクターマン! 劇画原作者・小池一夫」とある。「劇画」とは「1960年代後半から70年代に流行した、物語の筋を持つ写実的な漫画」のこと(三省堂国語辞典)。77年より、後進育成のため「小池一夫劇画村塾」を開設。門下生に高橋留美子、原哲夫、板垣恵介、さくまあきら、堀井雄二らがいる。

 本書は『ふりまわされない。――小池一夫の心をラクにする300の言葉』(2016年)、『だめなら逃げてみる――自分を休める225の言葉』(2018年)に続く、小池さんのメッセージ集第3弾。シリーズ累計10万部を突破。小池さんは本書を制作中の矢先に亡くなったため、小池さんによる「まえがき」はない。「まえがきに代えて」として、本書に込めた想いを編集部が記している。

「73歳から始めたツイッターでは、私たちをやさしく肯定し、それぞれを進むべき道に導いてくれる、人生の本質を突くメッセージをつぶやき続けてきました。それは亡くなる直前まで変わらず続きました。......本書が皆様にとって、これからを照らし、今を生きる糧になれば幸いです。」

 今していることや感じていることを即座に発信できるツイッターは、言葉の鮮度が高く感じられる。亡くなった方の言葉でありながら、ツイッターの性質上、今自分に向かって語りかけられているような、発信者の声が聞こえてきそうな、そんな近い距離感で読むことができる。

「生きているって嬉しいな」

 本書は、次の8つに分けて「人間関係に執着しない233の言葉」が収められている。

「1 人にやさしく、強気で生きる――自分のせいではない。誰のせいでもない」
「2 縁の切り方、紡ぎ方――『縁があったら、また会おう』ぐらいがちょうどいい」
「3 自信はお守り――自分を支える『何か』を持つ」
「4 悪意から心を守る――嫌なこと、嫌な人に集中しない」
「5 怒りを手放す――感情を相手に支配されないように」
「6 言葉を大切に――難しく言わなくても大丈夫」
「7 生きることは繋がること――『頼れる人』と『帰る場所』」
「エピローグ 最愛の人」

 ツイッターで発信し続けた小池さんならではと思ったのが、ネット社会に関する実感のこもったツイート。

「『雑音に気をとられないこと』は、情報であふれかえっている今は特に大事なこと。『知るべきこと』、『知らなくていいこと』を明確に決める。そうでないと、自分の人生に集中できない。......この基準を持っていないと、自分が雑音の一部になってしまう。」

 次に、移ろいゆく人間関係に関するツイート。

「『自分から去っていった』人に執着しない。原因は自分かもしれないし、去っていった人かもしれない。もしかしたら、原因さえなくて、なんとなくかもしれないね。」
「自分の不幸を書き出してみる。自分の幸せを書き出してみる。そうすると、自分が繋がっているべき人間、縁を切る人間がわかる。人間関係の整理は、こうやって進める。」

 人間関係を整理するという発想も整理の仕方も、なるほどと思った。長年自分の心に居座り続け、モヤモヤさせられていた人物を追い出せそうな気がする。

 小池さんのお元気そうな姿を思い浮かべながら読み進めたが、最後に「先日、死にかかってました!」「近いうちに命を失うことをつらつらと考える」と書かれていた。

「不思議とああ、僕は『無』になるんだなあと、心は穏やかでした。生き返った今は、死に対する恐怖も、生きる恐怖もありません。......色々なことがありますが、『生きているって嬉しいな』と素直に思います。」

 小池さんの言葉から、今この一瞬一瞬をどう生きるのか、そう意識することの大切さを教わった。

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