読むべき本、見逃していない?

「偏差値29」だった東大ママが実践する「ラク&サボ育児」

  • 書名 東大ママのラク&サボでも「できる子」になる育児法
  • サブタイトル偏差値29から東大理Ⅱ合格
  • 監修・編集・著者名杉山 奈津子 著
  • 出版社名株式会社朝日新聞出版
  • 出版年月日2019年7月30日
  • 定価本体1400円+税
  • 判型・ページ数四六判・192ページ
  • ISBN9784023317994

 「東大×心理学で育児を超効率的&ストレスフリーに」「親がムリしたり、がんばらなくても子どもは伸びる!」――。

 「偏差値29から東大理Ⅱ合格」した杉山奈津子さんの本書『東大ママのラク&サボでも「できる子」になる育児法』(朝日新聞出版)は、親にとって気になるワードが並ぶ。「ラク&サボ」なのに「できる子」が育つとは、一体どんなふうに子どもに接したらそうなるのか?

「とにかく効率を考えた」勉強法で東大合格

 まず、杉山さんのプロフィールから。1982年静岡県生まれ。5歳男児のママ。心理カウンセラー。高校三年生の秋に受けた模試の数学で偏差値29をとるものの、そこから「とにかく効率を考えた」独学勉強法の末、一年の浪人を経て東京大学理Ⅱに合格。東大薬学部卒業後は、うつによりしばらく実家で休養。その後厚生労働省管轄医療財団勤務を経て、現在は「偏差値29からの東大合格」などの勉強法や医療系の執筆・講演などを行う。主な著書に15万部を突破した『偏差値29の私が東大に合格した超独学勉強法』(株式会社KADOKAWA)などがある。

 本書は、杉山さんが心理カウンセラーとして学んだ学術的根拠とともに、東大同級生や東大医学部卒の夫の行動を徹底的に応用した育児書となっている。知識と実体験をひっくるめて語られ、説得力がある。

 出版社の紹介文には「0~6歳の未就学児を持つ親に向けて『ラクしてサボっても子育ては大丈夫』とやさしく背中を押してくれる本」とあるが、子の年齢に関係なく気になる方は手に取ってほしい。子どもへの接し方について、多くの気づきを得られるだろう。

「ラク&サボ」は勉強も育児も共通

 東大受験を決意した高校三年生の時、「できればラクをしたい」「最小限の努力で最大限の効果を」とひたすら対策を練った杉山さん。それと同じく、結婚、出産を経験し、「ラクしても、サボっても、効率的に子どもの才能を伸ばす方法はないかな」と、精一杯考えたという。

 杉山さんが考えて実践している「現在進行形」の育児法が以下の6章にまとめられている。

第1章 母親は、もっとラクしてもサボってもいい
第2章 たった一言!「言葉」で子どもの才能を伸ばす
第3章 子どもの「真似する力」を活用しよう
第4章 家事や自分のことは、徹底的に効率化&ストレスフリーに
第5章 小さい頃から「やったもん勝ち!」な教育メソッドとは?
第6章 東大ママ、現代の子育て環境に物申す!

 ここでは、第2章から2つの効果を紹介したい。

■ピグマリオン効果
・親が子どもにあげられる最強の武器
・子どもは、人から「あなたならできる」と思われ、期待されることで、実際にグングンと伸びていくということが証明されている
■ラベリング効果
・心理学では、「自分はこういう人間だ」と思うと本当にそうなってしまうという効果が認められている
・息子が「自分はできない子」というラベルを貼ってしまわないように、もし貼っていたら剥がしてしまうように、褒めるようにしている

 受験も育児も「効率重視でサボる」「ひたすらラク」をすることを追求するという東大ママらしからぬ姿勢が、意外性があり面白い。ちなみに、随所に「東大ママ」と出てくるが決して上から目線ではない。「偏差値29」をとった過去も何度が登場し、高校時代は遅刻回数が学年トップ、やる気のない劣等生だったと書いている。そんな状態から一年の浪人で東大に受かるとは、どう考えてもあり得ないと思われるが、実際に合格したというのだから信じるしかない。「東大ママ」という看板を立てつつ、飾らない気さくなお母さん、といった印象だ。

「どれだけ手をかけたかと、子どもの才能を伸ばすことは、比例しません。むしろ、軽く手を抜くことでかえって子どもの脳が成長し、自立心も高まり、自由な発想ができる子になる(まさにラクして10点上がる)こともあります」

 子どものできていないところばかりに目が行き、一日に何度も注意してしまうことがよくある。親として過ごすうちに、自分のフィルター越しに子を見るようになっていたのだろう。子を伸ばすのは、フィルターをはずす、力を抜く、ラクする親の姿勢なのだと教わった。

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