お休みの日は、ときどき美術館や博物館に行くという女性は少なくない。実際、ちょっと展覧会場に行くと、ご年配の方々の次に目につくのは、1人で訪れている女性だ。すでに「ミュージアム女子」というネームがあるかもしれない。
本書『ぶらぶらミュージアム』(交通新聞社)は、イラストとエッセイを融合させた「画文」で人気の大田垣晴子さんが、都内を中心にあちこちの美術館や博物館を紹介したものだ。同社の看板雑誌「散歩の達人」の過去5年間の連載をもとにまとめたもの。美術ファンでなくても気軽に読める。
紹介されているのは、東京国立博物館や国立科学博物館などの著名館から、ちょっと変わった好事家向けまで45館。「一日遊べるミュージアム」「建物も美しいのです」「下町でリラックス」などの小見出しで分類されている。「カップヌードルミュージアム」や「葛飾柴又寅さん記念館」「東京おもちゃ美術館」など珍しいものも。
世界的な美術家、荒川修作さんらがつくった「三鷹反転住宅」は珍館の中でも突出している。時折、見学会があるそうだ。荒川さんの作品では、地面がでこぼこになっている「養老天命反転地」(岐阜県養老町)が有名だが、同じタイトルで住宅まで作っていたとは知らなかった。現代アートファンなら一度は訪れるべきだろう。
著者も「ずっと気になっていた建物」だったそうだ。体験した感想は、「なんだこれは」「面白すぎるんですけど」。リハビリやひきこもりケアでも注目されているとか。
本書以外にも、美術館を訪ねるという企画はいくつかあり、BS日テレの「ぶらぶら美術・博物館」がよく知られている。こちらも『ぶらぶら美術・博物館 プレミアムアートブック 2017‐2018』 (カドカワエンタメムック)などとして書籍化されている。
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