読むべき本、見逃していない?

YouTubeで瞬く間に拡散した奇跡の実話

8年越しの花嫁

2015年2月、YouTubeに動画「8年越しの結婚式」が投稿された。岡山のあるカップルに起きた奇跡を映し出したこの動画は、瞬く間に話題となり、数々のメディアに取り上げられ、感動が日本中に広がった。

本書は、2017年12月16日に公開された映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(監督・瀬々敬久 脚本・岡田惠和 主演・佐藤健 土屋太鳳)の原作ノンフィクションだ。著者は、岡山在住の30代夫婦。二人が出会った2006年末、翌年3月に結婚式を控える中で妻の麻衣を襲ったのは、抗NMDA受容体脳炎という急性型脳炎。突然の心肺停止、昏睡状態を経て、6年をかけて徐々に意識を取り戻し、意識回復後の長いリハビリを経て、2014年に改めて入籍・挙式をした。

「麻衣の章」「尚志の章」「家族の章」から成り、それぞれが当時の状況や心境を綴っている。ある日突然、出口のないトンネルに放り込まれたような状況に置かれても、麻衣の回復を信じて、献身的に支え続けた尚志や家族の愛と絆が感じられる。

「どうして8年も待つことができたのか?」と尋ねられることについて、尚志は「答えを見つけようがない。ほかに選択肢のない当たり前のことだった」という。「自分にできることを必死でやっていたのは、相手が麻衣だったからこそなのかもしれない」と、麻衣へのこれ以上ないほどの愛が伝わってくる。

麻衣は「意識をなくす前は、とにかく楽しいだけだったのが、わたしの病気があったことで、それまでよりもつながりが深くなったっていうのかな」という。自分たちの身に降りかかった奇跡を胸に刻み、二人はこれからもっと幸せな時間を過ごしていけると確信している。

もし大切な人の意識が何年も戻らなかったら、自分は尚志と同じように待ち、支え続けることができるのか。男女、夫婦、家族を越えて、人が人を愛するというのは、こういうことなのかもしれない、と気づかされる。

映画公開前から、ノベライズ版(脚本・岡田惠和 ノベライズ・国井桂)、コミカライズ版(脚本・岡田惠和 漫画・たむら純子)が好調で、原作ノンフィクションをあわせたシリーズ合計で42万部を突破した。

(BOOKウォッチ編集部 Yukako)

  • 書名 8年越しの花嫁
  • サブタイトルキミの目が覚めたなら
  • 監修・編集・著者名中原 尚志・麻衣 著
  • 出版社名株式会社主婦の友社
  • 出版年月日2015年7月15日
  • 定価本体1200円+税
  • 判型・ページ数四六判・216ページ
  • ISBN9784074133925

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