読むべき本、見逃していない?

来春の中学・高校入試に出るかもしれない

漫画 君たちはどう生きるか

 日経新聞の読書面に、横5段ぶち抜きで掲載されていた書籍広告を見て驚いた。すでに33万部だという。漫画版『君たちはどう生きるか』。売れているという話は耳にしていたが、これほどとは・・・。出版不況ということもあり、最近は、かなりのベストセラーでも20万部を超えるのがやっと。「30万部突破」には、版元のマガジンハウスも驚いているのではないか。

マンガ化すれば、より広い読者に届く

 よく知られているように、本書は80年前に刊行され、時代を超えて読み継がれているロングセラーだ。昔から教科書にも採用されているので、どこかで読んだという人は多いことだろう。それを「漫画化」したところが、本書のミソだ。その理由を「週刊文春」(2017年11月2日号)の「文春図書館」で、マガジンハウスの担当編集者が語っている。「良書をマンガ化すれば、より広い読者に届くのではないかと」。

 マンガを担当したのは羽賀翔一さん。2010年『インチキ君』で第27回MANGA OPEN奨励賞を受賞している。

 もちろん、原作の良さを崩さない工夫もした。「ものの見方について」「人間の悩みと、過ちと、偉大さについて」などという大きなテーマは、マンガ化せずにテキストとして欄外に掲載、読者に考えさせるようにしたという。

原作者は岩波の「世界」初代編集長

 原作者の吉野源三郎(1899〜1981)は、岩波書店の雑誌「世界」初代編集長。岩波少年文庫の創設にも尽力した編集者・児童文学者だ。改めて手に取ると、いじめ、貧困、格差、教養、勇気など今も子供が直面する諸問題が、すでに80年前に取り上げられていることに驚く。本書に引きずられたのか、岩波文庫版の『君たちはどう生きるか』もアマゾンの岩波文庫のランキングでトップに立っている。

 改めてスポットが当たっているので、来春の中学入試、高校入試では『君たちはどう生きるか』に要注意だ。受験生を抱える親は、漫画だけでなく、単行本も子供に読ませておいた方がよさそうだ。

  • 書名 漫画 君たちはどう生きるか
  • 監修・編集・著者名吉野源三郎 (著)、羽賀翔一 (イラスト)
  • 出版社名マガジンハウス
  • 出版年月日2017年8月24日
  • 定価本体1300円+税
  • 判型・ページ数A5判・320ページ
  • ISBN9784838729470

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