タイトルに並ぶ企業名は、著者の転職歴を示すもの。本書には、独特のプラス思考で勤務先を替え、新しいことに挑戦して得た「働く極意」が披露されている。転職を検討中の20~30代会社員に向けた、いわば指南書。「働く極意」によれば、転職は「手段」だが「目的」にあらずと説く。目的は果たせば終わり、その後の成長が見込めないからだ。
日本テレビに入社した著者は、社会人としてのスタートは報道記者だったが、その後はキャリアを通じて広報や宣伝のセクションの勤務し、現在は個人事務所を開いてコミュニケ―ション分野のプロフェッショナルとして活躍している。新卒の就職時から転職を考えていたわけではなく、広報・宣伝のキャリアを追求する過程での出来事であり、最初からその種の仕事に携わっていれば、それを続けていただろうという。
著者にとっては、転職は「自分の専門分野を掘り下げる」ための手段。それによって「経験値を高め、将来の選択肢を広げる」ことや「どこへ行っても通用する力を培う」ことを重視したものだ。
その転職歴から「転職を考えているが、どうしたらよいか?」と相談を受けるが、まず「転職しないこと」を勧めるという。「人に相談するくらいの迷いがあるならば、絶対に転職しない方が良いと思う」。つまり、転職はキャリアアップの手段でなければ考え直せということ。
その指標として本書では41項目の指標を提示。「転職でムリに年収を上げようとしてはいけない」「専門分野をバージョンアップしつづける」「最悪の事態を招かないために。働きながらリスクヘッジ」などなど。「このままじゃ、先が見えない」「退屈な仕事を延々とつづけるのか...」などと現状に幻滅感を持つ人たちは、まず自分を変えろとアドバイスを送る。
タイトルにも示された著者の職歴は、有名な先端的企業が並び"華やかさ"が際立つ。「転職」の参考としてばかりでなく、その、ホップ・ステップ・ジャンプ的な履歴を追うことでも興味深い一冊。
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