10年後にお金持ちになろう！ 新しい時代の新しい稼ぎ方。

 「新しい資本の時代が始まろうとしている」と著者は言います。スマートフォンの普及でビジネスのインフラが激変したことがその理由。仕事に必要なあらゆるリソースがネット上で手に入り、すべてのプロセスをネット上で完結できる可能性が見えてきました。隙間時間も利用でき、仕事の効率は最大化、その結果、集団ではなく、自己完結的に仕事を進めたほうが、全体の生産性は上がることになります。

　こうした変化は、お金の稼ぎ方にも影響してきました。起業家や投資家だけがお金持ちになっていた状況は、一変。インターネットを使って不特定多数の人が仕事を請け負えるようになるため、これまで消費者だった人が簡単に提供者（起業家）に変身することができます。

　さらにインターネットが社会インフラとして確立すれば、すでにあるモノを皆で共有する「シェアリングエコノミー」が発達します。すなわち既存のモノを流用するだけで、たいていのことを実現できてしまう社会が到来することになります。そうなると、事業資金が劇的に小さくなり、副業として起業できる可能性が広がります。それは新しい時代には、だれにでもチャンスがあるということ。お金持ちになれるか、なれないかは、自身が持つ特技を商品として再構成する知恵を持ち、スピード感を持ってそれに取り組めるかどうかにかかってきます。

書名：これからのお金持ちの教科書著者：加谷珪一発売日：2015/11/27定価：本体1500円（税別）